iPadの「二画面表示」とは?基本的な機能を解説
iPadにおける「二画面表示」とは、1つの画面上で2つのアプリを同時に表示・操作できるマルチタスク機能のことを指します。代表的な機能には「Split View(スプリットビュー)」と「Slide Over(スライドオーバー)」の2種類があり、いずれも作業効率を高めるために設計されています。これらの機能は、iPadOS 13以降で利用可能となり、iPad Air、iPad Pro、iPad miniなどの複数モデルで対応しています。
Split View:iPad画面を左右で分割して同時表示
Split Viewでは、画面を左右に分割し、2つのアプリを並べて操作できます。以下が主な使い方です:
- 使用したいアプリを起動。
- Dockを上にスワイプして表示し、2つ目のアプリを長押し。
- 長押ししたアプリを画面の左または右端にドラッグして配置。
アプリの間に表示されるバー(ディバイダ)を左右に動かすことで、表示領域の比率を「1:1」「1:2」「2:1」に調整可能です。ただし、Split Viewに対応していないアプリでは、この操作はできません。
Slide Over:アプリを浮かせて使用できるサブ画面機能
Slide Overは、現在開いているアプリの上に、もう1つのアプリを小さなウィンドウとして表示できる機能です。主な使い方は以下のとおりです:
- Split Viewと同様に、Dockから別のアプリを選び、中央にドロップ。
- アプリが小さいサイズで重なるように表示され、ドラッグで位置を移動可能。
- スワイプ操作でSlide Overウィンドウを画面の左右に移動でき、非表示にもできます。
Slide Overは、計算機やメッセージなどの一時的な確認・操作に向いており、Split Viewよりも軽快に動作するのが特徴です。
対応アプリと制限事項について
二画面表示は全てのアプリで使用できるわけではなく、以下のような制限があります:
- 対応アプリ:Apple純正アプリ(Safari、メモ、ファイルなど)は基本的に対応。Microsoft Officeや一部のサードパーティ製アプリも対応。
- 非対応アプリ:ゲームや動画視聴系アプリの中には、Split ViewやSlide Overに非対応のものが存在。
- 機種制限:古いiPadモデルやiOSバージョンでは、二画面表示機能が使用できない場合がある。
アプリがSplit Viewに対応しているかどうかは、Apple公式サポートサイトまたはApp Storeの説明欄で確認する必要があります。
同一アプリを二画面で表示する方法
iPadOS 13以降では、一部のアプリにおいて同一アプリを2画面で開くことが可能になっています。たとえば、Safariでは以下のように操作します:
- Safariで1つ目のページを表示。
- リンクを長押しして「Split Viewで開く」を選択。
- 2つのSafariウィンドウが左右に表示され、それぞれ独立して操作可能。
この機能は、「マルチウィンドウ」とも呼ばれ、アプリごとに対応状況が異なります。Pages、Keynote、メールなど一部のAppleアプリも対応しています。
マルチタスク表示を解除・終了する方法
Split ViewやSlide Overを終了するには、以下の操作を行います:
- Split Viewの解除:中央のバーをドラッグして片方のアプリを全画面表示に。
- Slide Overの終了:Slide Overのアプリを上にスワイプして閉じる。
この操作により、通常の全画面表示に戻すことができます。
Split ViewとSlide Overの違いを表で整理
機能 | Split View | Slide Over |
---|---|---|
表示方法 | 画面を左右に分割 | 小窓で上に重ねて表示 |
同時操作 | 両方可能 | Slide Over側のみ操作可 |
ウィンドウ移動 | 不可 | 左右に移動可能 |
主な用途 | 文書作成・比較表示 | 計算、チャットなど一時利用 |
Apple Pencilとの併用と活用シーン
Split Viewを活用すれば、例えば左画面で資料を表示しながら、右画面でノートアプリにApple Pencilで書き込むといった使い方が可能です。学習、プレゼン準備、資料作成など、多くの作業で効率化が期待できます。
マルチタスクをさらに快適に使うための設定
以下の設定を確認しておくと、マルチタスク機能をより活用できます:
- 「設定」>「ホーム画面とマルチタスク」>「マルチタスク」:すべてオンにする。
- 「ジェスチャ」機能:4本指・5本指のジェスチャでアプリ切替やホーム移動が可能。
まとめ:iPadの二画面表示は作業効率化に不可欠
iPadのSplit ViewやSlide Overを活用すれば、限られた画面スペースを最大限に活用しながら、複数の作業を並行して進めることが可能です。アプリごとの対応状況や機種制限を確認したうえで、自分に最適な使い方を見つけてください。