iPadでイラストを描くならアプリ選びが重要
本記事では、iPadで使える主要なイラストアプリを機能・価格・対応状況ごとに整理し、それぞれの選び方や注意点について事実ベースで解説します。
iPad対応の代表的なイラストアプリ一覧
1. Procreate
・価格:買い切り制(Apple Storeで有料)
・主な機能:高精度な筆圧感知対応、レイヤー機能、タイムラプス録画
・Apple Pencil対応:第2世代およびProモデルに最適化
・特徴:プロから趣味ユーザーまで幅広く利用されており、動作が軽くインターフェースも直感的。
2. ibisPaint X
・価格:基本無料(広告表示あり)、プレミアム機能はサブスクリプション制
・主な機能:レイヤー制限なし、豊富なブラシ、素材や定規の充実
・Apple Pencil対応:全モデルにおいて筆圧対応
・特徴:操作方法がYouTubeで広く共有されており、初心者にも導入しやすい。
3. Adobe Fresco
・価格:一部無料、フル機能はAdobe CC連携が必要
・主な機能:ライブブラシ(水彩・油彩)、ベクターとラスターの切り替え
・Apple Pencil対応:傾き感知や圧力感知に対応
・特徴:PhotoshopやIllustratorとのクラウド連携が可能な点が強み。
4. Clip Studio Paint
・価格:月額/年額サブスクリプション制(EX/PROの2種類あり)
・主な機能:漫画制作機能、3Dデッサン人形、アニメーション作成機能
・Apple Pencil対応:完全対応。PC版と同等の操作性
・特徴:プロの漫画家や商業クリエイターにも広く使用されている。
5. MediBang Paint
・価格:基本無料(クラウド容量や素材追加は有料)
・主な機能:漫画向けレイアウト、クラウド同期、フォント素材の多さ
・Apple Pencil対応:筆圧感知あり
・特徴:WindowsやAndroidとのクロスデバイス対応が可能。
無料で使えるiPadイラストアプリの特徴
・ibisPaint X:無料でも主要機能はほぼ使用可能。広告視聴で一時的にプレミアムブラシ解放
・MediBang Paint:登録すればクラウド機能が使えるが、素材やフォントに一部制限
・Adobe Fresco:基本ブラシと水彩機能が使用可能だが、ベクターツールやクラウド容量は制限あり
無料版で十分に作業が可能なケースも多く、まずはお試しで使用してから、有料への切り替えを検討するユーザーが多く見られます。
有料イラストアプリの選び方と注意点
1. 課金形態の違い
・Procreate:買い切り(サブスクなし)
・Clip Studio Paint:月額または年額(EXは高機能版)
・Adobe Fresco:Adobe CCサブスクリプションの一部として提供
2. 他デバイスとの連携
Clip StudioやAdobe系はPCとの連携・データ移行に強く、将来的にPCでも作業したい人に適しています。
3. Apple Pencilとの最適化
特にProcreateやFrescoは第2世代以降のApple Pencilに最適化されており、ダブルタップや筆圧の調整が可能です。
4. 商用利用の可否
多くのアプリは商用利用可能ですが、素材やフォントのライセンスは別途確認が必要です。Clip Studioの素材やAdobe Fontsは使用条件に注意が必要です。
Apple Pencil対応状況と操作感
・第2世代Apple Pencil対応:Procreate、Fresco、Clip Studioなどはすべてダブルタップ操作などに対応
・USB-Cモデル対応:一部アプリでは筆圧非対応(Apple Pencil USB-Cは筆圧感知なし)
操作感や描き心地を重視する場合、Apple Pencil(第2世代)対応モデルのiPad(Air第4世代以降/Pro全世代など)の使用が推奨されます。
用途別のおすすめアプリ構成
趣味やSNS投稿中心:
・ibisPaint X(無料)+Apple Pencil(第2世代)対応モデル
・Procreate(有料)を導入すれば、作品保存や動画録画も可能
漫画制作:
・Clip Studio Paint EX
・MediBang Paint(無料)で軽く下書きし、Clip Studioで仕上げる方法も一般的
リアル系・水彩タッチ:
・Adobe Fresco(ライブブラシ機能)
・Procreateの水彩ブラシを自作または購入して使用する選択も可能
商業制作・印刷用途:
・Clip Studio Paint
・Procreate(CMYK対応は非ネイティブ、外部ツールで変換が必要)
まとめ:iPadのイラストアプリは目的別に最適化が重要
まずは無料アプリで基本操作に慣れた後、目的や作風に応じて有料アプリへ移行する流れが一般的です。長期的に使用する場合は、クラウド連携や商用ライセンスの有無も含めた総合的な判断が求められます。
2025年現在のiPadとイラストアプリの組み合わせは、個人の創作活動を効率的に支援できる環境が整っており、今後も継続的に進化が期待されます。