はじめに：MacBookで入力できない症状の概要
MacBookを使用中にキーボードで文字が入力できなくなる現象は、ソフトウェア・ハードウェアの両面で発生する可能性があります。原因が明確であれば、再起動や設定変更により短時間で解消できますが、症状が継続する場合は慎重な対処が必要です。
よくある原因1：一時的なシステム不具合
macOSは安定性に優れていますが、アプリの競合やキャッシュ不具合などにより入力に影響が出る場合があります。代表的な症状は以下の通りです。
- 文字を打っても反応がない
- 一部のキーだけが動作しない
- 特定アプリ内でのみ入力できない
この場合、Macの再起動や、アプリの強制終了で改善する可能性があります。
よくある原因2：キーボード設定の誤り
入力できない原因として、macOSのキーボード設定が関係していることがあります。特に以下の設定はチェックが必要です。
- 「システム設定 → キーボード → 入力ソース」で正しい言語が選択されているか
- Caps Lockキーが有効になっていないか
- キーボードショートカットが競合していないか
入力ソースが間違っている場合、日本語や英語の切り替えが正常に動作しなくなるため注意が必要です。
よくある原因3：セーフモードによるチェック
MacBookにはセーフモード起動機能があり、macOSを最小限の構成で起動して不具合の原因を切り分けることができます。
- 電源を切った状態で、電源ボタンを押しながら「Shiftキー」を長押し
- ログイン後、「セーフモード」と表示されれば成功
- 入力が正常か確認し、再起動で通常モードに戻す
セーフモードで入力が可能であれば、通常モードで読み込まれるアプリや設定に問題がある可能性が高いです。
よくある原因4：NVRAMやSMCのリセット
入力トラブルが繰り返される場合、NVRAM（不揮発性メモリ）やSMC（システム管理コントローラ）のリセットが有効な場合があります。以下の手順で実行可能です。
NVRAMリセット
- Macをシャットダウン
- 「Option + Command + P + R」を同時に長押ししながら起動
- 約20秒後にキーを放す
SMCリセット（Intel Macのみ）
- Macをシャットダウン
- Shift + Control + Option + 電源ボタンを10秒押す
- キーを放して電源を入れる
Appleシリコン（M1 / M2など）搭載のMacにはSMCは存在せず、シャットダウンと通常の再起動で同様の効果が得られるとされています。
ハードウェアの確認：外付けやキーボード故障
物理的なキーボードの不具合も、入力不能の原因として考えられます。
- キーが押し込まれたままになっていないか
- 飲み物などの液体がかかっていないか
- 外付けキーボードを使って確認する
外付けキーボードで正常に入力できる場合は、本体側のキーボードの物理障害である可能性が高くなります。
アプリケーションが入力をブロックしている可能性
一部のアプリが入力イベントをブロックしているケースがあります。特に以下のようなアプリには注意が必要です。
- キーボード制御アプリ（Karabiner-Elementsなど）
- クリップボード監視アプリ
- セキュリティソフトやVPNソフト
一時的にこれらのアプリを停止し、問題が解消するか確認すると、原因特定に役立ちます。
ファームウェアやOSアップデートの影響
macOSアップデート直後に入力トラブルが発生する場合、ドライバや互換性の問題が考えられます。Appleは不具合があればアップデートで修正する傾向があるため、最新のソフトウェアに更新してみることも対処法の一つです。
まとめ：入力できないときは段階的に対処を
MacBookで入力できない場合は、まず「再起動」「キーボード設定確認」「セーフモード」での動作確認を行い、それでも改善しない場合は「NVRAM/SMCリセット」や「ハードウェアチェック」に進むのが効果的です。
原因の特定が難しい場合は、Appleサポートに相談することで迅速な解決が期待できます。
