iPadに「マナーモード」はあるのか?
iPhoneには物理スイッチで簡単に切り替えられる「マナーモード(消音モード)」が搭載されていますが、iPadには同様のマナーモードスイッチは存在しません。つまり、iPadでは「マナーモード」という名称の機能は搭載されていませんが、実質的に同等の効果を得るための設定や操作が用意されています。
iPadで音を消す基本的な方法
iPadの通知音やシステム音を消す方法は複数存在します。以下に代表的な手順を紹介します。
1. 音量ボタンでミュートにする
- iPadの音量ボタン(側面)を下に押し続けると音量が0になります。
- 音量0の状態では着信音や通知音は再生されません。
2. コントロールセンターからミュート
- 画面右上から下にスワイプしてコントロールセンターを表示
- 「ベル」アイコン(消音)をタップ
- 赤くなればミュート状態
この方法で、アラートや通知音が無音になります。
3. 「サイレントモード」設定(一部機種)
iPadOSの設定によっては、AssistiveTouchやコントロールセンターに「サイレントモード」オプションが表示される場合があります。これはiPadの世代や設定状況によって異なるため、「不明」な場合は表示項目を確認する必要があります。
アプリや通知の音を制御する方法
アプリごとの通知音やアラート音も、iPadの設定から細かく制御可能です。
1. 通知設定を変更する
- 「設定」→「通知」へ進む
- アプリごとに通知のオン・オフを設定
- 「サウンド」をオフにすることで音を無効化
2. メディア再生の音量を個別に制御
動画や音楽などのメディア音量は、通知音とは別に管理されています。音量ボタンでメディア音量を下げても、通知音が鳴ることがあるため注意が必要です。
サイレントモードとおやすみモードの違い
iPadでは「おやすみモード(現:集中モード)」も通知制御に利用できますが、「音を消す」目的では動作が異なります。
おやすみモード(集中モード)の特徴
- 着信や通知を抑制する
- 通知センターには表示されるが画面には表示されない
- 通知音は消えるがメディア再生音には影響なし
つまり、「通知の遮断」が目的であればおやすみモードが有効ですが、「すべての音を消す」には別途ミュート操作が必要です。
サイレントモードをショートカットに登録する方法
頻繁にサイレント状態に切り替えたい場合は、「ショートカット」アプリを使って自動化することも可能です。
例:ワンタップで集中モード+音量ゼロ
- 「ショートカット」アプリを開く
- 新規ショートカットを作成
- 「音量を0にする」「集中モードをオン」などを組み合わせる
- ホーム画面にアイコンを追加
この手順により、擬似的なマナーモードをワンタップで起動できます。
AssistiveTouchによるサイレントモードの操作
物理ボタンを使わずに消音する場合、AssistiveTouchの活用が便利です。
- 「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」→「AssistiveTouch」をオン
- 画面上の仮想ボタンから「デバイス」→「消音」を選択
この方法は、ホームボタンが無い機種や手動操作が難しい場合にも有効です。
マナーモードに関する制限事項
- アラーム(時計アプリ)は音量0でも鳴る場合があります
- 一部のアプリはシステム設定とは独立して音を鳴らす仕様があります
- Bluetoothオーディオ接続時は音が別デバイスから出力される可能性あり
これらの点を踏まえ、完全な無音環境を求める場合は、Bluetooth・アラーム・集中モードを個別に確認する必要があります。
まとめ:iPadには「マナーモード」の名称はないが同等の機能は存在する
iPadにはiPhoneのようなマナーモードスイッチは搭載されていませんが、音量をゼロにしたり、コントロールセンターや設定アプリから通知や音を無効化することで、実質的に同様の効果が得られます。用途に応じて、音量制御・通知設定・集中モード・ショートカットなどを組み合わせて活用することで、シーンに応じた「無音設定」が可能です。


