はじめに
MacBookの買い替えや譲渡、業務用から個人用への移行など、「MacBook 引き継ぎ」に関するニーズは多岐にわたります。この記事では、旧MacBookから新しいMacへ安全かつ確実にデータや設定を引き継ぐための方法と、引き継ぎ前後に行うべき準備について解説します。
引き継ぎ作業の全体像
MacBookの引き継ぎでは、以下の要素が対象となります:
- 書類・写真・音楽などのユーザーデータ
- アプリの設定およびインストール状況
- Apple IDやiCloudの情報
- Wi-Fi設定やキーチェーン(パスワード)情報
これらを適切に移行するためには、Apple公式の「移行アシスタント」やTime Machine、iCloudなどを用いる方法があります。
引き継ぎ前の準備
1. macOSを最新バージョンにアップデート
新旧どちらのMacも、最新のmacOSにアップデートしておくことで、互換性や移行エラーのリスクを低減できます。
2. バックアップを取得する
Time Machineを利用して外付けドライブにバックアップを作成しておくと、万が一の際にも復元が可能です。iCloud Driveへの保存も有効です。
3. 不要なデータの整理
引き継ぐ前に、大容量の不要ファイルや古いアプリを削除することで、移行作業がスムーズになります。
データ移行方法
1. 移行アシスタントを使用する
Apple公式の「移行アシスタント」は、Wi-Fiまたは有線接続を通じて、旧Macから新Macへデータを移すことができるツールです。
- 新しいMacで「移行アシスタント」を起動
- 「Mac、Time Machineバックアップ、または起動ディスクから」を選択
- 旧Macでも同様に移行アシスタントを開き、「このMacからの情報を送信」を選択
- 画面の指示に従って移行を完了
2. Time Machineから復元
Time Machineでバックアップを取っていれば、新しいMacの初回起動時に「Time Machineバックアップから復元」を選択することで、同様の状態に戻せます。
3. iCloudを利用する
iCloud DriveやiCloud写真、キーチェーンを有効にしておけば、Apple IDにサインインするだけで主要なデータが自動的に復元されます。ただし、アプリの設定やローカル保存のデータは移行されない場合があります。
引き継ぎ後に確認すべきこと
1. ライセンスの再認証
Adobe製品やOfficeなど、一部のアプリは端末ごとのライセンス認証が必要です。新しいMacで再認証を行ってください。
2. プリンタやBluetooth機器の再設定
周辺機器は改めて設定が必要になる場合があります。プリンタドライバのインストールやBluetoothデバイスの再ペアリングを行いましょう。
3. セキュリティ設定の確認
ファイアウォールやGatekeeper、FileVaultの状態も確認し、セキュリティの初期設定を再度構築しておくことが推奨されます。
譲渡や売却時の注意点
MacBookを他人に譲る場合は、データの初期化とApple IDのサインアウトが必須です。以下の手順を守ってください:
- iCloud、iMessage、FaceTimeからサインアウト
- 「探す」機能からMacBookを削除
- 「ディスクユーティリティ」で内部ストレージを消去
- macOSを再インストールし、セットアップ画面で終了
これにより、新しい所有者がトラブルなく利用開始できます。
トラブルを避けるための補足情報
- 一部の古いアプリは新macOSで動作しない場合があります。
- 外部ストレージでの手動移行も可能ですが、アクセス権の設定に注意が必要です。
- 複数のApple IDを使用している場合は、どのアカウントを引き継ぐか整理しておきましょう。
まとめ
MacBookの引き継ぎには、事前準備・適切なツールの選定・移行後の確認といった多くの工程が伴います。Appleの公式機能を活用すれば、安全かつ効率的な移行が可能です。この記事の内容を参考に、トラブルのないスムーズな引き継ぎを実現してください。