MacBookに「ペイント」は標準搭載されていない
Windowsには「ペイント」という標準アプリが存在しますが、macOS(MacBook)にはそれに相当する標準アプリは搭載されていません。そのため、WindowsからMacBookへ移行したユーザーは、「ペイントはどこにあるのか」と戸惑うことがあります。
しかし、MacBookでもペイントのような画像描画・編集作業は可能です。macOS標準アプリの一部機能や、App Storeからインストール可能な無料/有料のサードパーティ製アプリを利用することで、ペイントに近い操作が行えます。
macOS標準の「プレビュー」で簡易的な描画は可能
MacBookに標準で搭載されている「プレビュー」アプリには、画像ファイルやPDFファイルを開くだけでなく、注釈や簡易描画ができる機能があります。
- 赤や青の線を引く
- 矢印・四角・円などの図形挿入
- 文字の追加(テキストボックス)
- 手書きスケッチ
これらは「マークアップツールバー」から利用できます。ただし、自由なお絵かき用途には不向きで、主に注釈・編集目的の補助機能となっています。
Macで使えるペイント代替アプリ
より自由な描画を行いたい場合、以下のようなアプリが有力な選択肢となります。
1. Paintbrush(無料)
「Paintbrush」は、macOS向けの軽量ペイントアプリで、操作感がWindowsのペイントに非常に近い点が特徴です。シンプルなUIで、基本的な描画や図形ツール、テキスト挿入などが可能です。
2. Krita(無料)
プロレベルのイラスト制作も可能なオープンソースアプリ。レイヤー機能や筆圧感知などを備えています。やや高機能なため、初心者にはやや学習コストがかかる可能性があります。
3. Tayasui Sketches(無料・一部有料機能)
App Storeからインストール可能な直感的操作のドローイングアプリ。Apple Pencilやタッチパッドとの相性もよく、絵を描く目的に適しています。
4. GIMP(無料)
Photoshopの代替としても使われる高機能画像編集ソフト。ドロー機能も備えていますが、インターフェースはやや複雑で、ペイント代替というよりも本格編集向けです。
画像作成・編集の目的別おすすめアプリ
目的に応じて適切なアプリを選ぶことが重要です。
- 軽いメモや手描き線:Paintbrush
- PDFに手書き署名や注釈:プレビュー
- イラスト・デジタルアート:Krita、Tayasui Sketches
- 複雑な編集やレイヤー操作:GIMP
App Storeで「paint」「draw」「sketch」などと検索すれば、さまざまな候補が表示されます。
iPadと連携して描画する方法(Sidecar機能)
Apple製品を複数所有している場合、iPadをMacBookの拡張ディスプレイとして使用できる「Sidecar」機能が利用できます。
これにより、iPad上にApple Pencilで直接描画し、その内容をMac上でリアルタイムに確認・編集することが可能です。プロ向けの用途では、macOS上の「Photoshop」「Affinity Designer」「Illustrator」などと組み合わせる形で使われています。
MacBookのタッチパッドやマウスで描く際の注意点
MacBook自体にはタッチパネルは搭載されていません。そのため、トラックパッドやマウスで線を描くことになりますが、細かい描写には不向きです。
本格的な描画作業には、iPadのSidecar連携か、専用のペンタブレット(Wacomなど)を用いるのが現実的です。
まとめ
MacBookにはWindowsの「ペイント」に相当するアプリは標準搭載されていませんが、代替手段は多数存在します。プレビューアプリでの簡易描画や、PaintbrushやKritaのようなアプリを活用することで、用途に応じた描画作業が可能です。
より高度な作業を行いたい場合には、iPadやペンタブレットとの連携も選択肢となります。目的とレベルに応じたアプリを選び、MacBookでも快適な描画環境を整えましょう。