AirPodsのライブリスニング機能とは
AirPodsの「ライブリスニング(Live Listen)」機能は、iPhoneやiPadのマイクを通して周囲の音をリアルタイムでAirPodsに送信する補助機能です。この機能は本来、聴覚サポートのために設計されており、会話が聞き取りにくい場面での補助や、テレビの音を手元で聞きたい時などに活用されます。
ライブリスニングはiOSの「聴覚サポート」機能の一部であり、MFi(Made for iPhone)認証の補聴器やAirPodsなど一部のApple製品で使用できます。
ライブリスニングに対応するAirPodsモデル
2025年6月時点でライブリスニングに対応しているAirPodsモデルは以下の通りです:
- AirPods(第1世代以降)
- AirPods Pro(第1世代・第2世代)
- AirPods Max
対応iOSバージョンはiOS 12以降です。iPhone、iPad、iPod touchのいずれかが必要となります。
ライブリスニングの利用条件
ライブリスニング機能を使用するには、以下の条件を満たす必要があります:
- iOS 12以降がインストールされたiPhoneまたはiPad
- ライブリスニング対応のAirPodsまたはMFi認証補聴器
- Bluetooth接続が有効になっていること
- AirPodsがデバイスにペアリング済みであること
iPhoneのマイクが音を拾い、BluetoothでAirPodsへリアルタイムに転送されます。
ライブリスニングの設定方法
以下の手順でライブリスニング機能を有効化できます:
ステップ1:コントロールセンターに「聴覚」を追加
- 「設定」>「コントロールセンター」に移動
- 「聴覚」を追加(補聴器のアイコン)
ステップ2:ライブリスニングを有効にする
- AirPodsを装着してiPhoneと接続する
- 画面右上からスワイプしてコントロールセンターを開く
- 「聴覚」アイコンをタップ
- 「ライブリスニング」をオンにする
オンにすると、iPhoneのマイクで拾った音がAirPodsにリアルタイムで送信されます。
ライブリスニングの活用例
ライブリスニングは以下のような場面で実用性があります:
- 会話が聞き取りにくい場所での聴覚補助
- テレビ音声を離れた場所で聞きたいとき
- 会議や授業などで話者の声をクリアに拾いたいとき
- 赤ちゃんの泣き声などを別室でモニタリングする目的
医療機器ではありませんが、軽度な補助用途として便利に使うことができます。
ライブリスニングと補聴器との違い
ライブリスニングは補聴器の代替ではなく、あくまで簡易的な聴覚補助機能です。AppleはMFi認証補聴器向けにより高度な機能も提供しており、それらとは異なります。ライブリスニングでは音の増幅やノイズフィルタリング機能は限定的で、音声をリアルタイムに転送するシンプルな仕組みです。
ライブリスニング利用時の注意点
- AirPodsのバッテリー消費が早くなる場合がある
- 音声の遅延が発生することがある
- マイクの近くの音を拾うため、ノイズも入りやすい
- 音量はAirPods側で調整できない(iPhone側で調整)
- 他のアプリ使用中は一部機能制限がある可能性あり
ライブリスニングが使えない場合の対処法
以下の方法で問題を解決できる可能性があります:
- iOSが最新バージョンか確認する
- AirPodsが正常にペアリングされているか確認する
- Bluetoothをオンにして、再接続を試す
- コントロールセンターに「聴覚」が追加されているか確認
- AirPodsのバッテリーが十分か確認する
改善しない場合は、Appleサポートに問い合わせるのが適切です。
まとめ:AirPodsのライブリスニングは手軽な聴覚補助ツール
AirPodsのライブリスニング機能は、Appleデバイスとの連携を活かした実用的な補助機能です。設定も簡単で、特別なアプリや機器を用意する必要がなく、日常生活でのさまざまな場面に活用できます。
正式な医療用途ではありませんが、音をクリアに聞きたい場面でのサポートとして活用することで、AirPodsの利便性がさらに広がります。

