AirPodsの「工場出荷状態」とは何か
AirPodsの「工場出荷状態」とは、Appleから出荷された時点と同じ初期状態に戻すことを指します。すべての設定や接続情報が削除され、まっさらな状態になります。この操作は「リセット」や「初期化」とも呼ばれ、ペアリングのトラブルや譲渡・売却時に行われます。
工場出荷状態に戻す理由と必要な場面
AirPodsを工場出荷状態に戻す理由は、以下のようなケースが一般的です:
- ペアリングができない、音が出ないなどの不具合時
- AirPodsを他人に譲渡または販売する前
- 「探す」ネットワークの関連付けを解除したいとき
- 複数のデバイスとの接続情報を削除したい場合
リセットすることで、設定ミスや一時的な不具合が改善される場合があります。
AirPodsを工場出荷状態にリセットする手順
以下の手順でAirPodsを初期化(リセット)できます:
- AirPodsを充電ケースに収納し、蓋を閉じる
- 30秒以上待ってから蓋を開ける
- iPhoneのBluetooth設定からAirPodsの接続を解除する(「このデバイスの登録を解除」)
- AirPodsケース背面の設定ボタンを、ステータスランプが白く点滅するまで約15秒長押しする
- 白色点滅を確認後、リセット完了
ステータスランプの位置はモデルにより異なります。AirPods(第1〜3世代)はケース内部または前面、AirPods Proはケース前面、AirPods Maxは物理ボタンでの操作になります。
モデル別のリセット方法の違い
AirPods(第1世代〜第3世代)およびAirPods Pro
充電ケース背面の設定ボタンを利用したリセットが共通手順です。
AirPods Max
AirPods Maxは以下の操作でリセットします:
- ノイズコントロールボタンとデジタルクラウンを、LEDランプがオレンジ色に点滅するまで同時に約15秒間長押しする
Apple IDとの紐づけはリセット後も有効なため、売却時には別途「探す」から削除が必要です。
Apple IDの「探す」との関連について
AirPodsは「探す」ネットワークに自動的に登録され、紛失時の追跡が可能です。しかし、工場出荷状態にリセットしても、「探す」からの紐づけが自動では解除されません。
譲渡や売却前には、以下の手順でApple IDからの登録解除を行う必要があります:
- iPhoneの「探す」アプリを開く
- デバイス一覧から該当するAirPodsを選択
- 「このデバイスを削除」を選ぶ
これにより、新しいユーザーが正常にペアリングできるようになります。
初期化後の再設定方法
AirPodsを工場出荷状態に戻した後は、以下の手順で再度ペアリングを行います:
- AirPodsを充電ケースに入れ、蓋を開けた状態にする
- iPhoneの近くに置くと、画面に接続ガイドが表示される
- 「接続」をタップし、画面の指示に従う
Apple IDにサインインしている場合、自動で他のApple製品にも設定が共有されます。
リセットできない場合の対処法
稀にリセット操作がうまくいかないケースがあります。その場合は以下を確認してください:
- AirPodsが十分に充電されているか
- 設定ボタンの長押し時間が足りているか
- ステータスランプの点灯状態を確認する
- iPhoneとの接続履歴をすべて削除しているか
それでも改善しない場合は、Appleサポートへの問い合わせが推奨されます。
まとめ
AirPodsの工場出荷状態へのリセットは、接続トラブルの解消や譲渡・売却前の準備として重要な手順です。モデルごとの操作方法やApple IDの解除手順を正しく理解し、安全かつ確実にリセットを行うことが推奨されます。特に「探す」機能の解除を忘れると新しいユーザーが使えないため、注意が必要です。

