はじめに
Appleのノートパソコン製品群には「MacBook Air」や「MacBook Pro」がありますが、これらとは異なる「無印MacBook(単にMacBook)」も過去に存在していました。本記事では、無印MacBookの歴代モデルや特徴、現在のラインナップとの違いについて、事実に基づいて詳しく解説します。
無印MacBookとは
「無印MacBook」とは、製品名に「Air」や「Pro」が付かない、単に「MacBook」という名称で展開されたノートパソコンシリーズを指します。主に以下の2つの時期に発売されました:
- 初代MacBook(2006〜2011年)
- 新型12インチMacBook(2015〜2019年)
いずれもAppleの製品構成の中でエントリーモデルまたはコンパクト志向のモデルとして位置づけられていました。
初代MacBook(2006〜2011年)の概要
初代MacBookは、2006年にiBookおよびPowerBookシリーズの後継として登場しました。特徴は以下の通りです:
- Intel Core Duoを搭載(PowerPCからの移行)
- 13.3インチ液晶、ポリカーボネート製筐体
- 白または黒のカラー展開
- 光学ドライブを内蔵
Mac OS X LeopardやSnow LeopardといったOSとの組み合わせで多くのユーザーに親しまれました。2011年に販売終了となり、その後はMacBook Airがエントリーモデルの役割を引き継ぐことになります。
12インチMacBook(2015〜2019年)の概要
2015年、Appleは新たに12インチの無印MacBookを発表しました。このモデルは完全な再設計が施され、以下のような特徴を持っていました:
- 12インチRetinaディスプレイ搭載
- ファンレス設計による静音性
- USB-Cポート1つのみ搭載
- バタフライキーボードの初採用
- 重量920gと極めて軽量
このモデルは持ち運びやミニマル設計に特化していたものの、性能やポート数の少なさが指摘され、2019年に販売終了となりました。
無印MacBookと他シリーズの違い
| 項目 | 無印MacBook | MacBook Air | MacBook Pro | 
|---|---|---|---|
| 登場年 | 2006年 / 2015年 | 2008年 | 2006年 | 
| 液晶サイズ | 12〜13.3インチ | 13〜15インチ | 13〜16インチ | 
| 冷却方式 | ファンレス(2015〜) | ファンレス(M1以降) | ファン搭載 | 
| 拡張性 | USB-C 1ポートのみ(2015〜) | USB-C 2ポート | 最大4ポート+MagSafe等 | 
| 現行モデル | なし | あり(M2) | あり(M3 Pro / Max) | 
無印MacBookの販売終了理由
無印MacBook(12インチモデル)は、薄型・軽量という点では優れていたものの、以下の理由から販売終了となりました:
- 性能がMacBook Airに劣っていた
- USB-Cポート1つのみで拡張性が低い
- バタフライキーボードの不具合
- 価格がAirと比較して割高だった
2019年にMacBook AirがRetinaディスプレイ搭載・軽量化されたことで、無印MacBookの立ち位置が曖昧になり、シリーズとしての役目を終えました。
現時点での無印MacBookの位置づけ
2025年6月時点でApple公式サイトでは無印MacBookは販売されておらず、現行モデルは「MacBook Air」と「MacBook Pro」の2本柱となっています。無印MacBookは中古市場でのみ流通しており、コレクションや軽作業用途として購入されるケースがありますが、Appleシリコン非搭載のため、最新macOSのサポート対象外になる場合があります。
まとめ
無印MacBookはAppleのノートパソコンラインにおいて、エントリーモデルや携帯性重視モデルとして一定の役割を果たしてきましたが、現在はAirやProシリーズに統合される形で廃止されています。過去モデルに興味がある方は、中古購入前にmacOSの対応状況や拡張性の制限をよく確認することが重要です。
 
  
  
  
  
