MacBookにおける「切り取り」とは
MacBookにおける「切り取り」とは、選択したテキストやファイル、画像などを一時的にクリップボードに保存し、別の場所に移動する操作を指します。Windowsでは「カット&ペースト」と呼ばれる操作ですが、macOSでは動作や対応方法が若干異なります。
macOSは「切り取り」ではなく「コピー+移動(Command + Option + V)」という概念に基づいた動作を採用しています。そのため、使用する操作やショートカットもWindowsと違いがあります。
テキストの切り取り操作
テキスト編集アプリやWebフォームで、文字列を切り取る方法は以下の通りです。
ショートカットキー
- Command + X:選択したテキストを切り取り
- Command + V:切り取ったテキストを貼り付け
メニュー操作
- 対象のテキストを選択
- 「編集」メニューを開く
- 「切り取り」をクリック
この方法は、Safari、Pages、TextEditなどmacOS標準の多くのアプリケーションで共通です。
ファイルの切り取り(移動)操作
Finderでファイルやフォルダを「切り取り」して別の場所へ移動したい場合、以下の操作を行います。
1. コピー後に「移動」貼り付けを実行
Finderでは「Command + X」はサポートされていません。その代わりに次の手順を使用します。
- 移動したいファイルを選択し、Command + C(コピー)を実行
- 移動先フォルダを開き、Command + Option + Vを押す
これにより、元の場所からファイルが削除され、指定先へ移動されます。これがFinderにおける「切り取り」の代替操作です。
2. ドラッグ&ドロップでの移動
ファイルをクリックしたまま、移動先フォルダへドラッグすることでも移動は可能です。このとき、Optionキーを押さない限り、通常は「移動」として処理されます。
画像やメディアファイルの切り取り
画像データの切り取りは、アプリケーションに依存します。
プレビュー(Preview)アプリでの操作
- 画像をプレビューで開く
- 範囲を選択(ドラッグ)
- Command + Xは無効な場合が多いため、Command + Cでコピー
- 新規ファイルや他のアプリでCommand + Vで貼り付け
Previewでは「切り取り」ではなく「選択→コピー→新規保存」が基本となります。
PhotoshopやAffinityなどの編集ソフト
これらのアプリでは、Windowsと同様にCommand + Xで切り取り、Command + Vで貼り付けが利用可能です。ただし、操作対象が「レイヤー」か「選択範囲」かによって挙動が異なります。
iPhoneとの連携で切り取り操作を共有する
macOSとiOSには「ユニバーサルクリップボード」があり、MacBookでコピーした内容をiPhoneに貼り付けたり、その逆も可能です。
設定条件
- 同一のApple IDでサインインしていること
- BluetoothとWi-Fiが両方有効であること
- Handoffが有効になっていること
条件が揃えば、MacBookでCommand + XやCでコピーしたデータを、iPhone上でペースト可能です。
切り取りできない・反応しない場合の対処法
以下のような原因が考えられます。
- アプリがCommand + Xをサポートしていない(例:Finder)
- 対象が編集不可領域になっている
- アクセシビリティやキーボード設定の制限
アプリケーションごとにメニューを確認し、「切り取り」がグレーアウトしている場合、その機能が無効化されています。代替手段(コピー→移動)を利用する必要があります。
キーボードカスタマイズによる切り取り強化
macOSでは、システム設定からショートカットキーのカスタマイズも可能です。
設定手順
- 「システム設定」→「キーボード」→「キーボードショートカット」
- アプリケーション別に「切り取り」に別のキーを割り当てる
対応しているアプリであれば、独自のショートカットを定義できます。
まとめ
MacBookでの「切り取り」は、テキストとファイルで挙動が異なります。テキストではCommand + Xで簡単に操作できますが、Finderのファイル操作ではCommand + Option + Vを使うことで「移動」に相当する動作を実現します。
画像やアプリによっては、切り取り機能が無効な場合もあり、コピー・新規保存といった代替操作が必要です。目的や使用アプリに応じて、正しい操作方法を選びましょう。

