Xperia 5 IVの基本情報
Xperia 5 IVは、ソニーが2022年9月に発売した5G対応のAndroidスマートフォンで、Xperiaシリーズにおけるコンパクトなフラッグシップモデルとして位置づけられています。Snapdragon 8 Gen 1チップセットを搭載し、6.1インチのFHD+ OLEDディスプレイ、120Hzのリフレッシュレート、5,000mAhの大容量バッテリーを備えています。
Xperia 1シリーズと同様に21:9の縦長画面を採用しており、写真・動画撮影機能にも力を入れた機種です。
Antutuとは何か
Antutu(AnTuTu)は、スマートフォンやタブレットなどの性能を数値化するベンチマークアプリで、主に以下の4つのカテゴリを測定します。
- CPU:プロセッサの計算処理能力
- GPU:グラフィック描画性能
- MEM:メモリの読み書き速度や帯域
- UX:ユーザーエクスペリエンス(実使用に近いパフォーマンス)
Antutuスコアはこれらのカテゴリの合計点として表示され、性能比較の指標として広く使われています。
Xperia 5 IVのAntutuスコア
Xperia 5 IVに搭載されているSoCは、Qualcomm製のSnapdragon 8 Gen 1で、当時のハイエンドモデルに搭載されていたプロセッサです。Antutu v9またはv10に基づいた測定では、以下のようなスコアが報告されています(測定条件やソフトウェアバージョンにより異なる)。
- 総合スコア:約950,000〜1,030,000点
- CPUスコア:約240,000〜260,000点
- GPUスコア:約420,000〜450,000点
- MEMスコア:約170,000点前後
- UXスコア:約130,000〜150,000点
これらの数値は、ハイエンドモデルとして非常に高いレベルであることを示しており、ゲーム、動画編集、高負荷のマルチタスク処理にも対応可能です。
他機種とのスコア比較
Xperia 5 IVと近い時期に発売された他機種とのAntutuスコア比較は以下の通りです。
機種名 | SoC | Antutuスコア(概算) |
---|---|---|
Xperia 5 IV | Snapdragon 8 Gen 1 | 約1,000,000点 |
Galaxy S22 | Snapdragon 8 Gen 1 | 約1,030,000点 |
Pixel 7 | Google Tensor G2 | 約800,000点 |
iPhone 13 | A15 Bionic | 約850,000〜900,000点 |
Xperia 5 IVは同じSnapdragon 8 Gen 1を搭載しているGalaxy S22と同等のスコアを示し、Androidフラッグシップとしての性能を十分に有しています。
発熱とスロットリングの傾向
Snapdragon 8 Gen 1は高性能な反面、発熱が大きいという指摘も多く、Xperia 5 IVでも連続使用時に温度上昇によるスロットリング(性能抑制)が報告されています。特に長時間のゲームプレイや4K動画撮影時には処理性能が一時的に低下する場合があります。
このため、使用環境や負荷によってはAntutuスコアが変動しやすく、安定性よりも瞬間的な性能重視の傾向があります。
Xperia 5 IVの実使用におけるパフォーマンス
ベンチマーク上では非常に高いスコアを記録するXperia 5 IVですが、実際の使用感においても快適さが報告されています。
- アプリの起動・切り替えがスムーズ
- 4K動画の編集や再生も問題なく処理可能
- 高負荷ゲームもプレイ可能(熱対策は必要)
また、120Hzの高リフレッシュレートにより操作の滑らかさが向上しており、UXスコアの高さにも反映されています。
まとめ
Xperia 5 IVは、Snapdragon 8 Gen 1を搭載したコンパクトなフラッグシップモデルとして、Antutuスコアでも約100万点前後の高い数値を記録しています。このスコアは、あらゆる用途に対応できる処理性能を備えていることを示しており、動画編集やゲーミングにも適したデバイスです。
一方で、高負荷時の発熱やスロットリングには注意が必要で、長時間の安定稼働を求める場合は冷却環境の整備や適度な使用が推奨されます。総じて、Antutuベンチマークにおいても実使用においても高い評価を受けている機種といえます。