Pixelのリカバリーモードとは
リカバリーモードとは、PixelスマートフォンをはじめとしたAndroid端末に搭載されている、システムレベルの復旧機能です。通常の起動とは異なる方法でデバイスを起動し、工場出荷状態へのリセットや、システムアップデートの適用、キャッシュの消去などのメンテナンス作業を行うことができます。
Pixelシリーズでは、純正のAndroidをベースにしたGoogle独自のファームウェアが搭載されており、リカバリーモードはその中核的な管理機能の一部となっています。
リカバリーモードでできること
Pixelのリカバリーモードでは、以下の操作が可能です。
- 「Reboot system now」:通常モードで再起動。
- 「Apply update from ADB」:PCと接続し、ADB経由でアップデートを適用。
- 「Apply update from SD card」:SDカードからアップデート適用(Pixel端末では非対応の場合あり)。
- 「Wipe data/factory reset」:全データを消去し、出荷時の状態に初期化。
- 「Wipe cache partition」:キャッシュ領域の削除(一部モデルでは非表示)。
- 「Mount /system」:システム領域をマウントしてアクセス。
- 「View recovery logs」:リカバリーモードのログを表示。
これらの機能は、通常起動できない場合や、不具合修正の手段として利用されます。
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Pixelをリカバリーモードで起動する方法
Pixelスマートフォンをリカバリーモードで起動するには、以下の手順を実行します。
- 端末の電源を完全に切る。
- 「音量下ボタン」+「電源ボタン」を同時に長押し。
- 「Fastbootモード」が起動したら、「音量ボタン」で「Recovery Mode」を選択。
- 「電源ボタン」を押して決定。
- Googleロゴの後に「倒れたロボット(No command)」画面が表示される。
- ここで「電源ボタン」+「音量上ボタン」を一度押すと、リカバリーメニューが表示される。
この手順はPixel 3以降のすべてのPixel端末で共通しています。
リカバリーモード使用時の注意点
リカバリーモードを使用する際は、以下の注意事項を守る必要があります。
- データ消去のリスク:「Wipe data/factory reset」を選択すると端末内のすべてのデータが削除されます。実行前にバックアップが必要です。
- 誤操作によるシステム破損:不必要な項目を選択すると、システムが正常に起動しなくなる可能性があります。
- 保証との関係:リカバリーモードの使用自体は保証対象外にはなりませんが、非公式ファームウェアの導入などは保証を無効化する可能性があります。
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リカバリーモードとFastbootモードの違い
Pixelにはリカバリーモードのほかに、「Fastbootモード」と呼ばれる別の低レベルモードがあります。
- Fastbootモード:ブートローダーの操作やファームウェアのフラッシュが可能。PCとUSB接続が必要。
- リカバリーモード:システム復旧、初期化、アップデート適用が主な目的。端末単体でも操作可能。
それぞれのモードは役割が異なるため、目的に応じて使い分けることが重要です。
まとめ
- リカバリーモードはPixel端末の復旧・保守に使われる管理モード。
- データ初期化やアップデート適用、キャッシュ削除などが可能。
- 起動には音量ボタンと電源ボタンの組み合わせ操作が必要。
- 操作ミスによるデータ消失や不具合に注意が必要。
- Fastbootモードとの違いを理解して使い分けることが推奨される。
Pixelのリカバリーモードは、ソフトウェアのトラブル時に有効な対処手段です。正しい知識と手順で、安全に活用しましょう。
注意事項
※本記事は執筆時点の情報を元に作成しています。仕様や価格、在庫状況などは変更される場合がありますので、最新情報は必ず公式サイト等でご確認ください。