はじめに
「MacBookが重い」と感じる場面は、起動やアプリの動作、ファイルの読み書きなど様々です。本記事では、MacBookの動作が重くなる代表的な原因と、それに対する具体的な対処方法を、2025年6月時点のmacOS(Sonomaを含む)に基づき解説します。
MacBookの動作が重くなる主な原因
- ストレージの空き容量不足:SSDの空きが少なくなると、仮想メモリやキャッシュの処理に支障が出て全体の動作が鈍くなります。
- バックグラウンドプロセスの多さ:常駐アプリや通知サービスなどが増えると、CPUやメモリの使用率が上昇します。
- ソフトウェアの不具合:macOSやアプリのバージョンが古い、または互換性に問題がある場合、処理が滞ることがあります。
- メモリの不足:8GB以下のモデルでは、複数アプリを同時に使用すると動作が重くなる傾向があります。
- セキュリティソフトや拡張機能:過剰な保護設定やブラウザのアドオンが原因になることもあります。
重さのチェック方法
1. アクティビティモニタで確認
「アクティビティモニタ」を開き、「CPU」「メモリ」「ディスク」タブでリソースの使用状況を確認します。高負荷のアプリやプロセスが特定できれば、問題の切り分けに役立ちます。
2. ストレージ状況を確認
「このMacについて」→「ストレージ」タブからSSDの空き容量をチェックします。空き容量が10%未満なら要注意です。
3. 起動項目の確認
「システム設定」→「一般」→「ログイン項目」で、不要な常駐アプリを削除できます。
動作を軽くするための具体的な対処法
1. 不要なファイルを削除
特に「ダウンロード」「ゴミ箱」「一時ファイル」を整理することで、SSDの空き容量が増加し、動作が軽くなります。
2. キャッシュのクリア
ユーザーキャッシュ(~/Library/Caches)を手動で削除するか、専用のメンテナンスツールを使用することで改善されるケースがあります。
3. アプリのアップデート
App StoreからmacOSとアプリのアップデートを確認し、最新の状態に保ちます。不具合の修正や最適化が含まれている場合があります。
4. RAMの節約
タブを開きすぎない、不要なアプリを閉じる、メモリ圧迫アプリ(Chromeなど)の使用を見直すことが推奨されます。
5. セーフモードでの再起動
Macをセーフモード(Shiftキーを押しながら起動)で起動すると、キャッシュの自動削除と問題の切り分けが可能です。
パフォーマンス改善に役立つ設定
- 視覚効果の軽減:「システム設定」→「アクセシビリティ」→「表示」で、透明度の減少やモーションの抑制を有効にします。
- 省エネルギー設定:「バッテリー」設定で「高パフォーマンス」から「省エネルギー」への切り替えが、温度や処理負荷の軽減につながることがあります。
- iCloud同期の見直し:不要なフォルダを同期から除外すると、ディスクアクセスの頻度を減らすことができます。
ハード的な制約と買い替えの検討
Intel搭載MacBookやメモリ8GB以下のモデルでは、重さの解消に限界があります。特に以下の条件に当てはまる場合は買い替えの検討も視野に入ります:
- macOSの最新バージョンに対応していない
- アクティビティモニタでスワップ使用量が常に高い
- 電池の劣化が著しい(バッテリーサイクルが1000を超える)
まとめ
MacBookが「重い」と感じる原因は、ソフトウェアの設定からハードウェアの制約まで多岐にわたります。まずはストレージの空き、バックグラウンドプロセス、アップデート状況を確認し、それでも改善が見られない場合はハードの見直しも含めた対策が必要です。