Visual Studioとは?開発環境としての基本概要
Visual StudioはMicrosoftが提供する統合開発環境(IDE)であり、C#、C++、Python、.NETアプリケーションなど、幅広いプログラミング言語とフレームワークに対応しています。Windows環境での開発においては業界標準のIDEとして広く使用されています。
一方、MacBook(macOS)上でもVisual Studioに相当するツールは提供されており、用途や目的に応じて選択が可能です。
MacBookに対応しているVisual Studioのバージョン
macOS向けには、Windows版とは別に設計された専用バージョン「Visual Studio for Mac」が提供されています。ただし、2024年8月31日をもってMicrosoftはこの製品のサポートを終了することを発表しました。
これにより、2025年6月現在の状況は以下の通りです:
- Visual Studio for Mac:サポート終了済み(既存ユーザー向けに一部ダウンロードは継続)
- Visual Studio(Windows版):macOSに直接インストール不可
そのため、MacBookで公式のVisual Studio IDEを使った開発は、今後非推奨となっています。
Visual Studio CodeはmacOSに対応
Visual Studioと混同されがちですが、Visual Studio Code(VS Code)は異なる製品であり、MacBook上でも完全にサポートされています。VS Codeは軽量なエディタでありながら、多数の拡張機能により本格的な開発環境を構築可能です。
対応言語や機能:
- JavaScript / TypeScript / Python / PHP / Go / C++ など
- Git統合、デバッガ、LSP対応、リモート開発
- 拡張機能(Extensions)による柔軟な機能追加
macOSでの使用に関しても、公式サイトから.dmg形式でダウンロードしてインストール可能です。
MacBookでVisual Studio(Windows版)を使う方法
macOS上でWindows専用のVisual Studioを利用するには、以下のいずれかの手段を用いる必要があります:
① 仮想環境(Parallels Desktop)を使用
- M1/M2/M3チップに対応したParallels Desktopを利用すれば、Windows 11 ARM版を仮想マシンとして起動可能
- その上でVisual Studio(Windows版)をインストール可能
- VHDX形式のWindowsイメージを使用
注意点として、仮想環境で動作するVisual Studioでは、一部ハードウェア制限やドライバ非対応により、開発対象によって制限が生じる可能性があります。
② クラウドIDEまたはリモート開発環境
Visual Studioの代替として、以下のようなリモート環境が活用されています:
- GitHub Codespaces(VS Codeベース)
- Visual Studio Online(クラウド上のVS環境)
- Remote SSH、WSL拡張機能によるMacからのリモート開発
これにより、MacBookからもVisual Studioを利用したような開発体験を得ることが可能です。ただし、インターネット接続が前提となります。
目的別:MacBookユーザーに適した選択肢
用途に応じて、以下のように選択するのが現実的です:
| 開発目的 | 推奨手段 |
|---|---|
| Webアプリ開発(JavaScript / Python / PHPなど) | Visual Studio Code |
| クロスプラットフォーム開発(React Native, Flutterなど) | VS Code + CLIツール |
| .NETアプリ(C#など) | ParallelsでWindows + Visual Studio |
| 軽量なコード編集・Git操作 | Visual Studio Code |
MacBook単体でWindows開発を完結させることは困難ですが、仮想化やリモート環境を併用することで開発の幅を広げることができます。
まとめ:MacBookでVisual Studioを使うには用途に応じた工夫が必要
MacBookではWindows版Visual Studioを直接利用することはできませんが、以下の方法で代替が可能です:
- Visual Studio for Macは既にサポート終了
- Visual Studio CodeはmacOSで完全動作し、幅広い言語に対応
- 仮想環境(Parallels)でWindows版を実行可能(一部制約あり)
- リモート開発・クラウドIDEを活用する選択肢もある
目的や使用言語に応じて最適な開発環境を選択することで、MacBookでも柔軟かつ効率的な開発が可能になります。

