iPadでフリック入力を使いたい理由と基本概要
iPadは画面が大きくタイピングしやすいデバイスですが、日本語入力において「フリック入力」を使いたいというユーザーも少なくありません。特にスマートフォンに慣れた利用者にとって、テンキー型のフリック入力は直感的で入力スピードも速くなります。
本記事では、iPadでフリック入力を使用するための設定方法、利用可能な条件、メリット・注意点を事実に基づいて詳しく解説します。
フリック入力とは?
フリック入力とは、テンキー形式のキーボードでキーを上下左右にスライドさせることで「い・う・え・お」などを入力する方式です。「あ」をタップすれば「あ」、「あ」から右にスライドすれば「い」といった具合に、1つのキーに5文字が割り当てられています。
iPhoneでは標準機能として多くのユーザーが利用していますが、iPadでは利用環境に制限があります。
iPadでフリック入力を使える条件
iPadのキーボードは以下の2種類に分類されます。
- フルサイズキーボード:iPadの画面全体に表示される標準キーボード(QWERTY)
- フローティングキーボード:iPhoneと同じサイズの小型キーボードを画面上に浮かせる形式
フリック入力が使えるのは「フローティングキーボード」のみです。フルサイズキーボードではフリック操作は利用できません。
フリック入力を有効にする手順
1. キーボードをフローティングに切り替える
- iPadでキーボードを表示させる(検索欄やメモアプリなど)
- キーボード右下のキーボードアイコン(下向き矢印付き)を長押し
- 「フローティング」を選択
- キーボードが小型化され、iPhoneと同じテンキー形式に変化
これでフリック入力が可能になります。
2. フリック入力設定を確認する
通常はデフォルトでフリック入力が有効になっていますが、必要に応じて以下の設定も確認します。
- 「設定」→「一般」→「キーボード」
- 「フリックのみ」をオンまたはオフに切り替える(必要に応じて)
「フリックのみ」をオンにすると、タップによる入力が無効になり、フリック操作だけになります。
フリック入力の操作方法
- キーをタップ:中央の文字(例:「あ」「か」)を入力
- 上下左右にスライド:それぞれの方向に応じた文字を入力(例:右にフリックすると「い」)
濁点(゛)や半濁点(゜)もフリックで入力可能です。数字や記号は「123」キーで切り替えられます。
iPadの日本語入力における代替手段
フリック入力以外にも、以下の日本語入力方式がiPadで利用可能です。
1. フルサイズQWERTYキーボード
- タブレットの画面を広く使える環境で有効
- タッチタイピングに慣れているユーザーに向く
2. 音声入力
- マイクボタンをタップするだけで音声で文章を入力可能
- 短いメモやメール文の入力に便利
3. 外付けキーボード
- Smart Keyboard、Magic Keyboardなどと接続して物理キー入力
- 長文作成や事務用途に有効
フリック入力に関する制限と注意点
iPadでフリック入力を使う際には、いくつかの制限があります。
- フリック入力はフローティングキーボード限定であり、全画面表示では使えない
- iPadの大画面ではキーボードが小さく感じられ、打ちにくい場合がある
- Apple Pencil使用中にはキーボードが自動で収納されることがある
- サードパーティ製キーボードでは対応状況が異なる場合がある
おすすめの活用シーン
以下のようなシチュエーションでは、iPadでのフリック入力が有効に活用されます。
- 外出先でiPhone感覚でメモを取りたいとき
- 電車内や立ったままで片手操作したいとき
- QWERTY配列に慣れていない人が素早く文字を入力したいとき
短時間の入力や簡易なやりとりには特に有効です。
まとめ:iPadでもフリック入力は可能だが環境に制限あり
iPadでは、フリック入力は「フローティングキーボード」でのみ利用可能で、iPhone同様の直感的な操作が可能です。ただし、全画面キーボードでは使えない点や、画面サイズにより使い勝手が異なる点に注意が必要です。
用途やシーンに応じて、QWERTYキーボード、外付けキーボード、音声入力などと使い分けることで、iPadでの文字入力をさらに快適に行うことができます。