Xperia 8の発売日と発表経緯
Xperia 8は、ソニーモバイルコミュニケーションズが2019年10月に発表・発売したミッドレンジクラスのAndroidスマートフォンです。正式な発売日は2019年10月25日で、日本国内市場向けに投入されました。Y!mobile専売モデルとして展開され、主にSIMフリー市場ではなくキャリア回線での提供が主流となっていました。
発表自体は2019年10月7日に行われ、そこからおよそ2週間後のタイミングで店頭およびオンラインでの販売が開始されました。
販売キャリアと販路
Xperia 8は、ワイモバイル(Y!mobile)専用モデルとして販売されており、ドコモやau、ソフトバンクからの取り扱いはありませんでした。販売チャネルは以下の通りです。
- Y!mobileオンラインストア
- 全国のY!mobile取扱店
- 一部家電量販店(Y!mobileコーナー経由)
なお、SIMロックがかけられていたため、他キャリア回線での使用にはSIMロック解除手続きが必要でした。総務省のガイドラインに基づき、契約期間や一括購入条件を満たせば解除が可能でした。
発売当初の価格帯
発売当時、Xperia 8の本体価格は税込で約54,000円前後に設定されていました。Y!mobileのプランとセットでの購入により、割引価格で提供されるケースもありました。ミッドレンジクラスとしては標準的な価格帯で、他の同等クラスのAndroid端末と競合していました。
現在では新品での販売は終了しており、中古市場での流通が中心となっています。
Xperia 8のスペック概要
Xperia 8はSnapdragon 630を搭載し、バランス重視の性能で設計されていました。以下に主なスペックをまとめます。
- OS:Android 9(出荷時)、Android 10へアップデート対応
- ディスプレイ:6.0インチ TFT液晶、解像度 2520×1080(FHD+)
- プロセッサ:Qualcomm Snapdragon 630
- メモリ:4GB RAM / 64GB ROM(microSD最大512GB)
- バッテリー:2,760mAh
- カメラ:背面 約1,200万画素+800万画素(2倍光学ズーム)、前面800万画素
- サイズ:約158×69×8.1mm、重量:約170g
- その他:防水防塵(IPX5/8・IP6X)、おサイフケータイ、指紋認証(側面)
発売当時の特徴と市場の反応
Xperia 8は、Xperiaシリーズ初のY!mobile専売モデルであり、日本市場に特化した設計が評価されました。特に21:9の縦長ディスプレイ、防水・防塵・FeliCa対応など、日本のユーザーにとって重要な要素がすべて揃っていた点が特徴です。
ただし、Snapdragon 630は発売当時でも中堅からやや下位の性能であり、重いゲームや高負荷な処理には不向きとされていました。そのため、ライトユーザーやサブ端末用途としてのニーズが中心でした。
後継機種との違い
Xperia 8の派生モデルとして、2020年には「Xperia 8 Lite」がSIMフリー市場向けに登場しました。Liteモデルは外観こそ同一ですが、カメラや通信機能が一部削減され、価格も抑えられた設計になっています。
そのほか、ハイエンドモデルとの違いとして、有機ELではなく液晶パネルを採用している点や、スピーカーがモノラル構成であることなどが挙げられます。
現在の入手方法と注意点
2025年時点でXperia 8は生産終了しており、新品の在庫はほとんど流通していません。中古端末としては、ECサイトやリユース店舗などで流通しており、1万円台後半〜2万円台前半の価格帯で販売されています(状態により異なる)。
OSアップデートはAndroid 10までで、それ以降は「公表されていない」ため、最新の機能やセキュリティアップデートを必要とする用途には適さない点に注意が必要です。
まとめ
Xperia 8は、2019年10月25日に発売されたY!mobile専用のミッドレンジスマートフォンで、日本市場に合わせた機能を多数搭載しながらも価格を抑えたモデルとして登場しました。現在では販売終了となっており、入手は中古市場が中心です。
最新スペックを求めるユーザーには不向きですが、通話・メール・動画視聴などの基本操作に限定した用途であれば、手ごろな価格で利用できる選択肢といえます。