Pixel 3とは
Pixel 3は、Googleが2018年に発売したスマートフォンで、Pixelシリーズの第3世代にあたるモデルである。Androidの開発元であるGoogleが自ら設計・製造した端末として、最新のAndroid体験を提供することを目的として登場した。発売当時はハイエンド機として位置づけられ、ソフトウェアとハードウェアの連携に重点が置かれていた。
Pixel 3の主なスペック
Pixel 3には、Qualcomm製のSnapdragon 845プロセッサが搭載されており、当時のフラッグシップ機種と同等の処理能力を持っていた。メモリは4GB RAM、ストレージは64GBまたは128GBが提供されていた。ディスプレイは5.5インチのOLEDで、解像度はFHD+(2160×1080ピクセル)、アスペクト比は18:9となっている。
カメラ性能
Pixel 3の特徴的な機能のひとつがカメラ性能である。背面にはシングルレンズの12.2MPカメラを搭載しながらも、Google独自の画像処理アルゴリズムにより、夜景モードやポートレートモードで高品質な写真撮影が可能だった。前面には8MPのデュアルカメラが搭載されており、グループセルフィー撮影に対応していた。
ソフトウェアとアップデート
Pixel 3は、出荷時にAndroid 9 Pieを搭載していたが、その後のアップデートにより、最終的にはAndroid 12まで対応した。GoogleはPixel 3に対して3年間のOSアップデートとセキュリティアップデートを提供していたが、これらの公式サポートは2021年10月で終了している。2025年現在では、Googleからの公式なアップデートは提供されていない。
通信・接続機能
Pixel 3は、4G LTE、Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)、Bluetooth 5.0に対応している。5G通信には対応していない。また、eSIMにも対応しており、一部の通信事業者での利用が可能だった。充電端子はUSB Type-Cで、イヤホンジャックは搭載されていない。
バッテリーと充電性能
Pixel 3は2,915mAhのバッテリーを搭載しており、日常使用において1日程度の使用が可能とされていた。18WのUSB Power Deliveryによる急速充電と、Qi規格に準拠したワイヤレス充電にも対応している。
2025年現在の利用価値
2025年時点では、Pixel 3はすでに発売から約7年が経過しており、Googleからのソフトウェアサポートも終了している。そのため、セキュリティ面において現行モデルと比べてリスクが高い。ただし、通話やSNS、カメラなどの基本的な機能は現在でも使用可能であり、サブ端末や開発用、カメラ専用機として活用されるケースもある。
中古市場と価格動向
Pixel 3は中古市場でも流通しており、状態によっては1,000円〜5,000円程度で入手可能である。ただし、バッテリーの劣化や画面焼けといった経年劣化が見られる場合があるため、購入時には注意が必要である。
まとめ
Pixel 3は、Googleの純正Android端末として、発売当時には高い評価を受けたスマートフォンである。2025年現在では公式サポートが終了しているものの、基本的な機能は依然として使用可能であり、適切な用途であれば引き続き活用できる端末である。