Apple Watch Series 3の発売日と製品概要
Apple Watch Series 3は、Appleが2017年9月12日（米国時間）に発表し、同年9月22日（金）に発売されました。このモデルは、Apple Watch初の「GPS + Cellular」対応モデルが登場した世代であり、iPhoneが近くになくても単体で通信・通話が可能な機能が追加されたことで大きな注目を集めました。
同時に「GPSのみ」のモデルも提供され、ユーザーのニーズや予算に応じた選択肢が用意されました。
Apple Watch Series 3の発売国と展開状況
Series 3は、日本を含む複数の国と地域で2017年9月22日に販売が開始されました。ただし、GPS + Cellularモデルは当初、米国、英国、カナダ、オーストラリア、日本など一部の国でのみ提供され、通信キャリアとの対応が整っている必要がありました。
日本では、NTTドコモ・au・ソフトバンクの大手キャリアがApple Watch Series 3のセルラーモデルに対応しました。
搭載された主要機能と当時の進化ポイント
Apple Watch Series 3は、前世代（Series 2）と比較して次のような進化がありました：
- Apple S3チップ：デュアルコアプロセッサで処理速度が最大70%向上
- W2ワイヤレスチップ：Wi-Fi速度が最大85%高速化、BluetoothとWi-Fiの電力効率が50%改善
- 気圧高度計：階段の昇降や登山高度の計測が可能に
- watchOS 4搭載：新しい文字盤・心拍数アプリの強化
また、Siriが音声での応答に対応したのもSeries 3が初でした。
販売期間と製品ライフサイクル
Apple Watch Series 3は、2017年9月22日の発売から約5年間にわたり販売されました。公式に販売が終了したのは2022年9月8日で、これはApple Watch Series 8やApple Watch SE（第2世代）が発表されたタイミングと一致します。
なお、販売期間中もAppleは数度にわたりストレージ構成やバンドラインアップなどの変更を行いましたが、製品本体の大きなハードウェア更新はありませんでした。
ソフトウェア対応の終了とサポート状況
Apple Watch Series 3が対応した最後のwatchOSは「watchOS 8.8.1」であり、2022年9月にリリースされたwatchOS 9からはサポート対象外となりました。これにより、最新の機能やセキュリティ更新の提供が終了しました。
2025年現在、Apple Watch Series 3は「ビンテージ製品」に該当し、Apple正規サービスプロバイダでの修理は在庫がある場合に限り対応しています。いずれ「オブソリート製品」として完全な修理サポート終了が見込まれています。
Apple Watch Series 3の発売後の評価と普及状況
Series 3は、価格帯が比較的抑えられていたことから、多くのユーザーにとってApple Watchデビューのきっかけとなりました。また、GPSモデルとCellularモデルの選択肢があり、初めてApple Watchを購入する人にとって柔軟な選択が可能でした。
特に教育機関や法人向け導入の場面では、Series 3の低価格帯と基本機能の充実が評価され、多くの採用例が報告されました。
現在の利用状況と将来の見通し
2025年6月時点でも、watchOS 8.8.1がインストールされたApple Watch Series 3は使用可能ですが、次のような点に注意が必要です：
- 新しいiPhone（iOS 17以降）との連携機能に一部制限あり
- 最新アプリが非対応であるケースが増加
- セキュリティアップデートが提供されていないため、個人情報管理用途には非推奨
- 8GBモデルは空き容量不足により初期化が必要になるケースが多発
これらの状況から、Apple Watch Series 3は「動作はするが推奨されない」フェーズに入りつつあり、早期の買い替えを検討するユーザーが増えています。
まとめ：Apple Watch Series 3は2017年9月22日に発売されたロングセラーモデル
Apple Watch Series 3は2017年9月22日に発売され、約5年間にわたって販売されたロングセラーモデルです。GPS + Cellular対応やS3チップによる性能向上など、Apple Watchの普及に大きく貢献したモデルといえます。
現在では販売もサポートも終了に向かっており、機能的・安全性の観点からも買い替えが推奨される段階です。新しいモデルへの移行を検討する際は、用途や対応OSバージョンに応じたモデル選びが重要です。
