iPadのバックアップが重要な理由
iPadは個人情報、写真、アプリデータ、学習や仕事のファイルなど、あらゆる情報が蓄積されるデバイスです。万が一の故障・紛失・初期化時に備えるため、定期的なバックアップが非常に重要です。Appleは公式に複数のバックアップ方法を提供しており、用途や環境に応じて選択が可能です。
iPadのバックアップ方法は主に3種類
iPadのデータを保存する主な方法は以下の3つです。
- iCloudを使ったクラウドバックアップ
- パソコン(Mac/Windows)を使ったローカルバックアップ
- 外部ストレージへの直接保存(ファイル単位)
それぞれの特徴と設定手順を詳しく解説します。
方法1:iCloudを使った自動バックアップ
iCloudはAppleのクラウドサービスで、Wi-Fiに接続された際に自動でiPadのデータをバックアップします。
iCloudバックアップの設定手順
- 「設定」アプリを開く
- 自分のApple IDをタップ
- 「iCloud」→「iCloudバックアップ」を選択
- 「iCloudバックアップ」をオンにする
- 「今すぐバックアップを作成」を選べば即時バックアップも可能
iCloudバックアップに含まれる主なデータ
- アプリのデータと設定
- ホーム画面とアプリ配置
- メッセージ(iMessage、SMS、MMS)
- 写真と動画(iCloud写真がオフの場合)
- Apple Watchの設定
iCloudバックアップの注意点
- 無料プランの容量は5GBまで。容量不足の際は有料プラン(月額130円〜)の契約が必要
- Wi-Fi接続時にしかバックアップされない
方法2:パソコンを使ってバックアップ(iTunesまたはFinder)
ローカル環境に保存したい場合や、大容量のバックアップを取りたい場合にはパソコンを利用する方法があります。
Windows / macOS Catalina未満の場合(iTunes)
- PCに最新のiTunesをインストール
- iPadをUSBケーブルで接続
- iTunesを開き、デバイスアイコンをクリック
- 「このコンピュータ」を選び、「今すぐバックアップ」をクリック
- 「ローカルバックアップを暗号化」にチェックするとパスワードや健康情報も保存可能
macOS Catalina以降の場合(Finder)
- iPadをMacに接続
- Finderを開き、左のサイドバーからiPadを選択
- 「バックアップ」セクションで「このMacにバックアップ」を選択
- 「今すぐバックアップ」をクリック
ローカルバックアップのメリットと注意点
- クラウド容量に依存せず、全データを保存可能
- 暗号化オプションでセキュリティも確保
- ただしPCの故障・盗難時はバックアップが失われるリスクがあるため定期的な複製が推奨される
方法3:外部ストレージを使ったファイル単位の保存
iPadOSはUSBストレージ(USBメモリ、外付けHDD/SSD)との接続に対応しており、特定のファイルを直接保存できます。
手順
- USB-C(またはLightning)に対応したストレージを用意
- iPadとストレージを接続
- 「ファイル」アプリを開き、コピーしたいファイルを長押し→「移動」→接続されたストレージを選択
この方法に向いているケース
- 大量の動画・写真など、特定ファイルのみをバックアップしたい
- iCloud容量が不足しているが、パソコンを使いたくない
ただし、この方法はシステム全体のバックアップではなく、ファイル単位の保存に限られます。
バックアップからの復元手順
バックアップを利用してiPadを復元する際は、初期化または新しいiPadのセットアップ時に以下の選択肢が表示されます。
- iCloudバックアップから復元
- MacまたはPCから復元
手順に従ってApple IDやパスワードを入力すれば、設定やアプリ、データが自動で再構築されます。
バックアップに関するよくある質問
Q:iCloudとローカルの両方でバックアップしても良い?
A:はい、両方を併用することで二重の保護になります。
Q:Apple Musicの曲やApp Storeで購入したアプリはバックアップ対象?
A:購入情報はApple IDに紐づいているため、再ダウンロードが可能です。ただし、ローカルデータはバックアップされる必要があります。
Q:バックアップ中にWi-Fiが切れた場合はどうなる?
A:iCloudバックアップはWi-Fi接続が必須であり、途中で切れた場合は中断されます。再接続後に再度実行可能です。
まとめ:iPadのバックアップは目的別に最適な方法を選ぶことが重要
iPadのデータを守るためには、日常的なバックアップが不可欠です。iCloudで手軽に自動保存する、PCでローカルに安全に管理する、または外部ストレージでピンポイント保存するなど、目的に応じて手段を使い分けることが重要です。
また、万一のトラブルに備え、定期的にバックアップの状態を確認し、最新の状態を保つよう心がけましょう。


