はじめに|Apple Watch Series 8とSeries 9の違いとは?
Apple Watchは年々進化を遂げており、2022年に発売されたSeries 8と、2023年に登場したSeries 9もその例外ではありません。本記事では、Apple Watch Series 8と9の違いを、仕様・機能・価格などの観点から詳しく比較し、どちらを選ぶべきかの判断材料を提供します。
基本スペックの比較
まずは両モデルの基本スペックの違いを見てみましょう。
項目 | Series 8 | Series 9 |
---|---|---|
チップ | S8 SiP | S9 SiP |
ストレージ容量 | 32GB | 64GB |
対応OS | watchOS 9(〜10) | watchOS 10(〜) |
ディスプレイ | 常時表示Retina | 常時表示Retina(最大輝度2000ニト) |
バッテリー持続時間 | 最大18時間 | 最大18時間(低電力モードで最大36時間) |
性能と処理能力の違い
Series 9では、Apple独自のS9 SiP(System in Package)を搭載しており、S8チップ搭載のSeries 8に比べて処理性能が向上しています。Appleによれば、S9チップは従来より高速で、Siriのオンデバイス処理にも対応しています。これにより、Siriによる応答速度が向上し、オフラインでも一部の機能が利用可能です。
新機能の追加(Series 9)
Series 9では、新たに以下の機能が追加されました。
- ダブルタップ操作:指先で人差し指と親指を2回タップすることで、通話応答やスクロールなどが可能。
- Siriのオンデバイス処理:音声データをクラウドに送らずに処理できるため、応答が早くなりプライバシー面でも利点があります。
- 精度の高い位置情報:UWB(Ultra Wideband)チップが第2世代に進化し、iPhoneの位置をより正確に特定可能。
共通機能の比較
以下はSeries 8とSeries 9の共通機能です。
- 心電図(ECG)測定
- 血中酸素濃度測定
- 皮膚温センサー(女性の周期トラッキング向け)
- 転倒検出と事故検出
- 防水性能(WR50)とIP6Xの防塵性能
- Apple Pay対応
- Bluetooth 5.3(Series 9)、5.0(Series 8)
デザインとサイズの違い
Series 8と9は、見た目やケースサイズ(41mm・45mm)に大きな違いはありません。素材やカラーラインナップも類似しており、使用感に大きな差は出にくい構成です。
価格の比較(発売時・中古市場)
Apple公式での販売価格(発売当時)は以下の通りです。
- Series 8:GPSモデル 59,800円(税込)〜
- Series 9:GPSモデル 59,800円(税込)〜(継続価格)
中古市場では、Series 8の価格は2025年時点で30,000〜40,000円前後、Series 9は40,000〜50,000円程度が目安となっています(状態・モデルにより異なる)。
バッテリー寿命の差
バッテリー容量そのものは公表されていませんが、両モデルとも最大18時間の使用時間を謳っています。Series 9では低電力モードによる36時間駆動が強調されており、実用性が若干向上しています。
買い替えを検討すべきか?
Series 8をすでに所有しているユーザーにとって、Series 9の最大の利点は「ダブルタップ操作」と「オンデバイスSiri処理」です。これらの機能に価値を見出せるかどうかが、買い替えの判断材料となります。性能の向上はあるものの、見た目や基本機能に大きな差はなく、Series 8でも十分な性能を持ちます。
まとめ
Apple Watch Series 8と9の違いは、主にチップ性能・ストレージ・Siriの処理方式・新しい操作インターフェース(ダブルタップ)などに集約されます。価格はほぼ同水準であり、新機能に魅力を感じるかどうかで選ぶべきモデルが変わります。最新機能を活用したい場合はSeries 9、コストを抑えて高性能モデルを使いたいなら中古のSeries 8も十分選択肢になります。