Xperiaでの通話録音の対応状況
Xperiaシリーズのスマートフォンにおいて、通話録音機能の利用可否や録音データの保存場所について関心を持つユーザーは少なくありません。結論から言えば、2025年7月時点で日本国内向けのXperiaモデル(例:Xperia 1 V、Xperia 5 V、Xperia 10 Vなど)には標準で通話録音機能は搭載されていません。
この制限はAndroid OSの仕様およびGoogleのポリシーによるもので、Android 10以降のOSではサードパーティ製アプリによる録音も制限されています。
通話録音を行う手段
Xperiaで通話録音を行いたい場合、以下の方法が検討されます。
1. サードパーティ製アプリの利用
- 「Cube ACR」「ACR」などが知られているが、Android 10以降では正常動作しない場合が多い
- 一部のアプリはアクセシビリティ機能を利用して録音を試みるが、将来的なOSアップデートで無効化される可能性がある
2. スピーカーフォンでの外部録音
- 通話中にスピーカーモードに切り替えて、別の録音機器(ICレコーダーなど)で音声を記録
- 録音品質は環境音の影響を受けやすい
3. 法人向け通話録音ソリューションの活用
- クラウドPBXなどの法人サービスでは録音・保存が可能なものがある
- 個人利用とは別のシステムが必要
録音されたファイルの保存先(アプリによる)
Xperiaに通話録音アプリをインストールし、録音に成功した場合、録音ファイルは以下のような場所に保存されることがあります(アプリにより異なる)。
1. 内部ストレージ内の指定フォルダ
代表的な保存先の例:
- /storage/emulated/0/CallRecordings/
- /storage/emulated/0/Music/Call/
- /storage/emulated/0/CubeCallRecorder/
ファイルマネージャーアプリ(例:Files by Google、Xperia標準のファイルアプリなど)を使用して、これらのパスにアクセスし、録音ファイル(.mp3や.m4a形式)を確認できます。
2. アプリ内の保存領域
一部の録音アプリでは、録音ファイルがアプリ専用の内部ストレージに保存され、外部からは直接アクセスできない仕様になっていることがあります。その場合、アプリ内の「録音一覧」などの項目から再生やエクスポートを行う必要があります。
録音ファイルの管理・転送方法
録音ファイルをPCなどに移動する場合、以下の方法が一般的です。
- USBケーブルでXperiaとPCを接続し、内部ストレージからファイルをコピー
- GoogleドライブやOneDriveなどのクラウドストレージにアップロード
- ファイル共有アプリ(Send Anywhere、AirDroidなど)を利用して転送
アプリ内から「共有」ボタンで音声ファイルを送信できる場合もあります。
録音ができない・保存されない場合の原因と確認事項
録音アプリを利用しても録音が失敗する、または保存されていない場合、以下を確認します。
- Androidのバージョンが10以降かどうか(制限あり)
- 録音アプリに「マイク」「通話」「ストレージ」などの権限が付与されているか
- アプリ側の保存先フォルダが正しく設定されているか
- 録音後にアプリが自動的にファイルを削除していないか
法的な注意点
通話録音自体は日本国内では違法ではありませんが、相手に無断で録音を行い、録音内容を第三者に開示・公開した場合は、プライバシー権や名誉権を侵害する恐れがあります。
そのため、通話を録音する場合は相手に録音の旨を伝え、同意を得ることが推奨されます。特にビジネス利用においては、ガイドラインや企業のコンプライアンスに従った運用が重要です。
まとめ
現在のXperiaシリーズでは、日本国内版において通話録音機能は標準搭載されておらず、録音を行うにはサードパーティ製アプリや外部機器の利用が必要です。録音に成功した場合、保存場所は主に内部ストレージの指定フォルダか、アプリ内部領域となります。
録音を行う際は法的リスクにも留意し、保存先の確認やファイル管理を正しく行うことで、安全かつ有効に活用できます。

