Pixel per inch(PPI)とは何か?
Pixel per inch(ピクセル・パー・インチ、略称PPI)とは、ディスプレイの画素密度を表す指標で、1インチあたりに表示されるピクセルの数を意味します。数値が大きいほど、同じサイズの画面でもより多くのピクセルが詰め込まれており、表示がより高精細になります。
このPPIは、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、モニターなど、さまざまなデバイスのディスプレイ品質を比較する上で重要な指標のひとつです。
PPIの計算方法
PPIは次の数式で求められます:
PPI = √(横の解像度² + 縦の解像度²) ÷ 画面サイズ(インチ)
例えば、解像度が2400×1080ピクセルで、画面サイズが6.1インチの場合:
- √(2400² + 1080²) ≒ √(5760000 + 1166400) ≒ √6926400 ≒ 2631.73
- PPI = 2631.73 ÷ 6.1 ≒ 431.44
この例では、PPIは約431となり、高精細なディスプレイであることが分かります。
一般的なスマートフォンのPPIの目安
スマートフォンのPPIはモデルやメーカーによって異なりますが、以下はおおよその目安です(2025年時点):
- ~300 PPI:表示がやや粗く、低価格帯の機種に多い
- 300~400 PPI:一般的な中価格帯スマートフォンの標準レベル
- 400~500 PPI:高精細で、文字や画像が非常に鮮明に見える
- 500 PPI以上:一部のフラッグシップモデルやVR対応端末など
Appleの「Retinaディスプレイ」は、一般的に300~350PPI以上で人間の目ではピクセルを識別しづらいとされる基準です。
PixelシリーズにおけるPPIの比較例
Google Pixelシリーズの代表的な機種におけるPPI(2025年7月現在の情報)を以下に示します。
モデル | 画面サイズ | 解像度 | PPI(参考値) |
---|---|---|---|
Pixel 8 Pro | 6.7インチ | 1344×2992 | 489 |
Pixel 8 | 6.2インチ | 1080×2400 | 428 |
Pixel 7a | 6.1インチ | 1080×2400 | 429 |
Pixel 6a | 6.1インチ | 1080×2400 | 429 |
このように、PixelシリーズではPPIが400台に達するモデルが多く、高精細な表示が可能です。
PPIと画面解像度の違い
「PPI」と「画面解像度」は混同されがちですが、以下のような違いがあります。
- 画面解像度:横×縦のピクセル数(例:2400×1080)
- PPI:1インチあたりにどれだけピクセルが密集しているかの指標
同じ解像度でも画面サイズが異なればPPIは変化します。例えば、5.5インチと6.5インチの端末で同じ1080×2400の解像度を持っている場合、5.5インチの方がPPIは高くなります。
PPIが高いと何が変わるか?
PPIが高いディスプレイでは、以下のような利点があります。
- 文字やアイコンのエッジが滑らかで読みやすい
- 写真や動画のディテールがより細かく表示される
- 拡大表示せずとも細かい情報を確認できる
一方で、PPIが高くても人間の目で識別できる限界があるため、400〜500PPI以上になると体感差は小さくなる場合があります。
まとめ
Pixel per inch(PPI)は、ディスプレイの精細度を示す重要な指標で、スマートフォンやモニター選びにおいて表示品質を判断する材料となります。Pixelシリーズをはじめとする多くの現代的なスマートフォンは、400PPI以上の高精細ディスプレイを搭載しており、日常利用にお