Pixel 4とは
Pixel 4は、Googleが2019年10月に発表・発売したスマートフォンで、Pixelシリーズの第4世代モデルである。Pixel 4およびPixel 4 XLの2種類が用意され、それぞれ画面サイズやバッテリー容量が異なる。Googleのハードウェア開発とソフトウェア最適化技術が結集され、AI機能やカメラ性能に特化した設計がなされている。
基本スペック
Pixel 4は、Qualcomm Snapdragon 855プロセッサを搭載し、RAMは6GB、ストレージは64GBまたは128GBが用意された。ディスプレイは5.7インチ(Pixel 4)または6.3インチ(Pixel 4 XL)のP-OLEDで、FHD+またはQHD+の解像度に対応し、リフレッシュレートは90Hzとなっている。
カメラ性能
Pixel 4のカメラは、背面に12.2MPの標準レンズと16MPの望遠レンズのデュアル構成を採用しており、Pixelシリーズとして初めて望遠レンズが搭載された。Google独自のコンピュテーショナルフォトグラフィ技術による夜景モード、ポートレートモード、天体撮影モード(Astrophotography)などが注目された。前面カメラは8MPのシングルレンズで、顔認証にも利用されるセンサーと連動していた。
ソフトウェアとサポート
Pixel 4はAndroid 10を搭載して出荷され、その後Android 11、12、13のアップデートが提供された。GoogleはPixel 4に対して3年間のOSアップデートとセキュリティパッチを約束しており、公式サポートは2022年10月に終了している。2025年現在ではGoogleによるサポートは終了している。
特徴的な機能
Pixel 4には新たな機能として「Motion Sense(モーションセンス)」が搭載されており、端末の上部に設置されたソリチオンレーダーによって、ジェスチャー操作が可能だった。これにより、画面に触れずに音楽の再生・停止や通知のスヌーズなどができた。ただし、この機能は一部地域では使用不可であり、日本国内では当初利用できなかった。
セキュリティと認証方式
Pixel 4では、従来の指紋認証が廃止され、顔認証が唯一の生体認証手段となった。顔認証には赤外線センサーを利用しており、高い認識精度と速度を実現していた。ただし、マスク装着時の認証には対応していなかったため、パンデミック時には利便性に課題が生じた。
バッテリーと充電
Pixel 4のバッテリー容量は2,800mAh(Pixel 4)および3,700mAh(Pixel 4 XL)で、18Wの急速充電およびQi対応ワイヤレス充電に対応している。電池持ちに関しては、当時の他のハイエンド端末と比較してやや短いとされていた。
2025年現在の利用状況
Pixel 4は、2025年現在では公式サポートが終了しており、最新のセキュリティアップデートやOSアップデートは提供されていない。しかし、基本的な操作やアプリの使用には支障がないため、開発用端末、検証用、またはサブ機としての活用は可能である。ただし、セキュリティ面では自己責任が求められる。
中古市場と価格帯
Pixel 4は中古市場でも流通しており、端末の状態やストレージ容量に応じて5,000円〜10,000円程度で取引されている。購入時にはバッテリー状態やOSバージョン、SIMロックの有無などを確認することが推奨される。
まとめ
Pixel 4は、AIカメラやソフトウェア機能、顔認証などを特徴としたスマートフォンであり、当時のGoogleの技術が詰め込まれたモデルである。2025年現在では公式サポートが終了しているものの、用途を限定すればまだ活用可能な端末である。

