Pixelレコーダーとは何か
Pixelスマートフォンに搭載されている「レコーダー」アプリは、Googleが提供する音声録音アプリで、高音質な録音とリアルタイム文字起こし(英語対応)が特徴です。このアプリはPixel 4以降のモデルに標準搭載されており、録音データを端末内に保存する機能を備えています。
録音データの保存場所:内部ストレージ
Pixelのレコーダーアプリで録音した音声データは、デフォルトで端末の内部ストレージに保存されます。保存先は、ユーザーが直接アクセスできるように設計されていない専用ディレクトリ内です。
具体的なパスは以下の通りです(ルート化していない状態では閲覧不可):
- /data/data/com.google.android.apps.recorder/files/recordings
このディレクトリには、録音した音声ファイル(.m4a形式)および文字起こしデータ(.txtや.db形式で管理)が含まれています。一般ユーザーがこのパスに直接アクセスすることはできません。
ファイルマネージャーやPCからの確認方法
Pixelレコーダーで作成された録音ファイルは、標準のファイルマネージャーやPCに接続した状態でも直接確認できません。アプリ内での共有やエクスポート機能を使用する必要があります。
エクスポート方法:
- レコーダーアプリを開く
- 録音リストから対象の録音を選択
- 「共有」アイコンをタップ
- 音声(.m4a)またはテキスト(.txt)として保存・共有可能
この操作により、ユーザーが指定した保存先(Google Drive、メール、ファイルアプリなど)へエクスポートすることができます。
クラウド同期:Recorder.google.com
GoogleはPixelレコーダーの録音データを、クラウドサービス「Recorder.google.com」と同期できる仕組みを提供しています。対応モデルでは、Wi-Fi接続時に自動的に録音と文字起こしがアップロードされます。
この同期機能を有効にすると、以下の操作が可能になります:
- ウェブブラウザから録音の再生・文字起こしの閲覧
- テキストの検索
- 録音のダウンロード(音声・テキスト)
ただし、Recorder.google.comは現時点で英語圏向けに提供されており、日本語インターフェースや日本語の文字起こしは「未対応」です。
保存形式とファイルの扱い
Pixelレコーダーで保存される音声ファイルは、MPEG-4 Audio(.m4a)形式です。この形式は多くのメディアプレイヤーで再生可能です。文字起こしデータはアプリ内データベースに格納されており、共有操作によってテキスト(.txt)形式で出力できます。
バックアップと復元
Pixelスマートフォンは、Googleアカウントと連携した端末バックアップ機能を提供しています。ただし、レコーダーアプリの録音ファイルは、Google Driveの通常のバックアップ対象ではなく、個別にエクスポートや同期を行う必要があります。
機種変更時や初期化前には、必要な録音データを事前に手動でエクスポートしておくことが推奨されます。
録音データの削除と注意点
レコーダーアプリから録音データを削除すると、端末内から完全に消去されます。クラウドに同期済みの場合でも、同期データは削除される可能性があるため注意が必要です。
削除前には、必要なデータのバックアップやエクスポートを行ってください。
まとめ
Pixelレコーダーで作成される録音データの保存場所は、端末の内部ストレージ内の専用ディレクトリであり、ユーザーが直接アクセスすることはできません。データの管理や移動にはアプリ内の共有機能を活用する必要があります。Recorder.google.comとの同期機能を活用すれば、より柔軟な録音データの管理が可能となりますが、日本語対応には制限があるため、利用時には仕様を確認することが重要です。
