はじめに
非接触型の電子決済手段として日本で広く普及している「おサイフケータイ(FeliCa)」は、スマートフォン選びの重要なポイントの一つです。Googleが展開する「Pixel」シリーズは日本市場でも人気が高く、「おサイフケータイに対応しているのか?」という疑問を持つユーザーも多く見られます。本記事では、Pixelシリーズのおサイフケータイ対応状況や、利用可能なサービス、設定方法などを事実に基づいて詳しく解説します。
おサイフケータイとは
おサイフケータイは、ソニーが開発した非接触型ICチップ「FeliCa」を活用したモバイル決済サービスの総称です。日本国内では、以下のようなサービスに対応しています。
- 交通系ICカード(Suica、PASMOなど)
- 電子マネー(iD、QUICPay、楽天Edyなど)
- 店舗ポイント(モバイルWAON、nanacoなど)
おサイフケータイは主に日本市場向けの機能であり、FeliCaチップを搭載している端末でのみ利用可能です。
Pixelシリーズのおサイフケータイ対応状況
2020年以降に日本国内で発売されたPixelシリーズは、すべておサイフケータイに対応しています。以下は主な対応モデルです(2025年7月時点)。
- Pixel 5 / 5a (5G)
- Pixel 6 / 6a / 6 Pro
- Pixel 7 / 7a / 7 Pro
- Pixel 8 / 8 Pro
- Pixel Fold
- Pixel 9シリーズ(※詳細は未公表)
これらのモデルにはFeliCaチップが内蔵されており、Google Payを通じておサイフケータイ対応サービスの利用が可能です。なお、海外モデルのPixel端末にはFeliCaが搭載されていないため、国内でのおサイフケータイ利用はできません。
利用できる主なサービス
Pixelシリーズで利用可能なおサイフケータイ関連サービスは以下の通りです。
- モバイルSuica: Google Pay経由で登録可能。交通機関やコンビニなどで利用可能。
- モバイルPASMO: Android 10以降のFeliCa搭載端末で利用可能(Pixelは対応)。
- iD / QUICPay: 各種クレジットカードと紐付けてタッチ決済が可能。
- 楽天Edy、WAON、nanaco: アプリをインストールすればPixelでも利用可能(一部アプリはGoogle Playから提供)。
Pixelでおサイフケータイを使う手順
Pixel端末でおサイフケータイを利用するには、以下の手順を実施します。
- Google Playストアで必要なアプリ(例:Suica、iD、楽天Edyなど)をインストール
- Google Payアプリを開き、支払い方法にFeliCa対応サービスを追加
- アプリ内の設定に従ってアカウント登録やクレジットカードの紐付けを行う
- 「非接触型決済」の設定で、Google Payをデフォルトに設定
- 端末のロック解除状態でリーダーにかざして支払い完了
サービスによっては、Google Payから直接チャージや残高確認が可能です。
Pixel Watchとの連携について
Pixel Watch(初代およびPixel Watch 2)は、Suicaにのみ対応しており、PASMOや他の電子マネーには非対応です(2025年7月現在)。スマートウォッチでの決済を希望する場合は、Suicaの登録と利用が可能です。
注意点
- 技適マーク未取得の海外版PixelではFeliCaが非搭載のため、おサイフケータイは利用不可です。
- 一部サービス(nanacoなど)はアプリ提供状況によって利用可否が変動します。
- 初期設定にはGoogleアカウントとネット接続が必要です。
まとめ
Pixelシリーズは、日本国内向けモデルであればおサイフケータイ(FeliCa)に対応しており、SuicaやiD、楽天Edyなど多くの非接触型決済サービスが利用可能です。Google Payとの連携により、設定も比較的簡単で、日常生活における利便性が高まります。おサイフケータイの利用を前提にスマートフォンを選ぶ場合、Pixelは十分に選択肢として検討できる機種です。
