AirPodsの音質はモデルごとに異なる
Appleのワイヤレスイヤホン「AirPods」は、モデルによって音質に明確な違いがあります。現行の主なラインナップは以下のとおりです。
- AirPods（第2世代）
- AirPods（第3世代）
- AirPods Pro（第1世代・第2世代）
- AirPods Max
これらは同じ「AirPods」ブランドでありながら、ドライバー構造・チップ・ノイズキャンセリング機能・空間オーディオ対応の有無など、音質に影響する要素が異なります。
AirPods ProとMaxは高音質志向のモデル
特にAirPods ProとAirPods Maxは、音質面で大きく差別化されたモデルです。AirPods Proはアクティブノイズキャンセリング（ANC）と外音取り込み機能を搭載し、遮音性と音の明瞭さを両立。第2世代ではH2チップが採用され、より高性能な適応型イコライザが搭載されています。
AirPods Maxはオーバーイヤー型のヘッドホンで、40mmダイナミックドライバと9個のマイクにより、非常に広い音場と解像度を提供します。音楽鑑賞を重視するユーザーに向いている製品です。
AirPods（第2・第3世代）はバランス重視
AirPods（第2世代）は、エントリーモデルとして価格を抑えながらも、日常使用に十分な音質を提供します。ただし、ノイズキャンセリングや空間オーディオには非対応のため、静かな環境向けです。
AirPods（第3世代）では、空間オーディオと適応型イコライザが追加され、音の広がりや臨場感が向上しています。ただし、カナル型ではなくインナーイヤー型のため、遮音性は低く、環境音の影響を受けやすい点に注意が必要です。
音質評価に影響する3つの要因
- フィット感：AirPodsは装着時の密閉性が音質に直結します。耳の形状によっては、低音が抜けてしまうケースもあります。
- 接続コーデック：AirPodsはApple製品と接続する場合、AACコーデックを使用します。Android端末との接続ではSBCとなるため、音質が低下する可能性があります。
- 再生ソース：Apple Musicの「ロスレスオーディオ」や「空間オーディオ（Dolby Atmos）」に対応している楽曲を再生することで、AirPodsの性能を引き出せます。
AirPodsの音質に関する誤解
AirPodsに対して「音質が悪い」という意見もありますが、これは主に「遮音性が低い」ことや「高音域にピークがある」などの設計上の特性が原因です。また、ハイレゾ再生やaptX Adaptiveなどに非対応である点も、音質マニアからは不満点とされることがあります。
しかしながら、Appleの製品群との親和性や、ポータブル用途における利便性・安定性を考慮すれば、日常利用では非常にバランスの取れた音質といえます。
音質を最大限引き出すための使い方
- iPhoneやMacと接続し、AAC接続での安定した再生を行う
- AirPods Proはイヤーチップのサイズを調整し、密閉性を高める
- 空間オーディオやヘッドトラッキング機能をONにして、臨場感ある再生を試す
- Apple Musicで「ロスレスオーディオ」対応の楽曲を再生する（ただしAirPodsはロスレス非対応、効果には限界あり）
まとめ：AirPodsの音質は「十分良い」かは使い方次第
AirPodsの音質は、モデルによって明確に異なり、用途に応じた選択が求められます。ProやMaxは高音質を追求したモデルであり、特にApple製品と組み合わせることで、その真価を発揮します。
一方で、インナーイヤー型のAirPods（第2・第3世代）でも、適切な使い方をすれば日常用途には十分な音質を提供できます。つまり「AirPodsの音質が良いかどうか」は、どのモデルをどんな使い方で使うかに大きく左右されるのです。
