Apple Watch Series 9のバッテリー持ちはどの程度か
Apple Watch Series 9は2023年に発売されたスマートウォッチで、高性能なS9チップとRetina常時表示ディスプレイを搭載しています。高機能化が進む一方で、バッテリーの持ち(駆動時間)も気になるポイントです。本記事では、Series 9の公式仕様に基づくバッテリー持続時間、使用条件別の消費傾向、実用的な充電サイクル、および長持ちさせるための設定方法について解説します。
Apple公式のバッテリー駆動時間
Appleによると、Apple Watch Series 9のバッテリー駆動時間は最大18時間です。この数値は「標準的な使用条件下」での目安とされており、以下のような使用を想定しています。
- 90回の時刻チェック
- 90件の通知受信
- 45分のアプリ使用
- 60分のワークアウト(Bluetooth接続で音楽再生)
上記を超える使用や高負荷アプリの利用、常時表示ディスプレイの利用頻度が高い場合は、実際のバッテリー持ちは短くなる傾向があります。
低電力モード使用時の駆動時間
Series 9には「低電力モード(Low Power Mode)」が搭載されており、これを有効にすることで最大36時間のバッテリー持続が可能です。このモードでは以下の機能が一時的に制限されます。
- 常時表示ディスプレイの無効化
- バックグラウンドの心拍数・血中酸素測定の抑制
- 通知頻度の減少
旅行や充電環境が限られる状況では、このモードの活用が推奨されます。
使用状況によるバッテリー消費の違い
以下は、主な使用状況別に見たバッテリー消費の傾向です。
1. ワークアウト・運動中の消費
GPSと心拍センサーを常時使用するワークアウトモードは、最もバッテリーを消耗します。特に屋外ランニングやサイクリングで音楽再生を伴う場合、1時間あたり約10〜15%程度のバッテリー消費が確認されています。
2. 通話機能・Siriの使用
Series 9ではオンデバイスSiriが搭載されていますが、音声認識や通話機能を頻繁に使うと、CPU負荷が高くなりバッテリーの消耗が加速します。
3. アプリ通知・常時表示ディスプレイ
常時表示ディスプレイ(Always-On Display)は利便性が高い一方で、従来モデルに比べてバッテリーの持ちに影響を与える要素です。設定でオフにすることで、省電力効果が期待できます。
Series 9の充電時間
Apple Watch Series 9は急速充電に対応しており、USB-Cの高速充電ケーブルを使用した場合、以下のような目安で充電可能です(Apple公式情報に基づく)。
- 0% → 80%:約45分
- 0% → 100%:約75分
純正のUSB-C電源アダプタ(20W以上)とセットで使用することが条件です。サードパーティ製充電器を使用する場合は、充電速度が遅くなる可能性があります。
バッテリー寿命を延ばすための設定と習慣
Apple Watch Series 9のバッテリーを長持ちさせるには、以下のような設定や使い方が有効です。
■ 設定で調整できる項目
- 低電力モードを活用:「設定」→「バッテリー」→「低電力モード」でオンにする
- 常時表示をオフ:「設定」→「画面表示と明るさ」→「常にオン」をオフにする
- 通知の整理:不要なアプリ通知をオフにして通信頻度を抑制
- 心拍・酸素測定の自動実行を制限:「設定」→「プライバシー」→「健康」から項目別に制御可能
■ 使用習慣で意識すべきこと
- バッテリー残量0%まで使い切らない(20%前後で充電開始)
- 高温環境での使用や充電を避ける
- 1日1回、一定のタイミングで充電する習慣をつける
Appleのバッテリーサービスと保証について
Appleでは、Apple Watchのバッテリーが最大容量の80%を下回った場合、AppleCare+に加入していれば無償でバッテリー交換が可能です。未加入の場合でも、有償にてバッテリー交換サービスを受けることができます。
バッテリーの最大容量は以下の手順で確認できます。
- 「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」
まとめ
Apple Watch Series 9のバッテリー持ちは通常使用で最大18時間、低電力モードで最大36時間が目安です。使用状況によってはさらに短くなる可能性がありますが、設定や使い方を工夫することで効率よく電力を消費し、長く快適に利用することができます。
充電時間も短く、1日の生活リズムに取り入れやすいため、運動やビジネスなど様々なシーンで安心して活用できるモデルです。


