iPadのWi-Fiモデルとは?基本構造と通信方式を解説
iPadの「Wi-Fiモデル」とは、インターネット接続にWi-Fi(無線LAN)を使用するタイプのiPadを指します。携帯電話回線(4G/5G)には対応しておらず、通信には家庭や公共のWi-Fiスポット、またはスマートフォンのテザリングなどを用いる必要があります。
このモデルは「セルラーモデル(Wi-Fi + Cellularモデル)」と対になる形で販売されており、価格も比較的安価です。そのため、自宅や職場などWi-Fi環境が整っている場所での利用が中心のユーザーに人気があります。
Wi-Fiモデルとセルラーモデルの違い
iPadには大きく分けて2種類のモデルが存在します:
- Wi-Fiモデル:Wi-Fi接続専用。SIMカードスロットなし。
- セルラーモデル:Wi-Fiに加えて、4G/5Gのモバイル通信にも対応。SIMカードスロットあり。
この2つの最大の違いは「通信手段」と「位置情報精度」です。Wi-FiモデルはGPSを内蔵しておらず、位置情報は周囲のWi-Fi基地局に依存します。一方、セルラーモデルはGPS(GNSS)チップを搭載しているため、より正確な位置情報を取得できます。
Wi-Fiモデルが向いているユーザーの特徴
以下のようなユーザーにはWi-Fiモデルが適しています:
- 自宅や職場に常時Wi-Fi環境がある
- スマートフォンのテザリングを活用できる
- 外出先で動画視聴や重いデータ通信をあまり行わない
- できるだけ安価にiPadを購入したい
また、子ども用の学習用タブレットとしてもWi-Fiモデルは人気です。保護者の管理下で利用されるケースが多く、モバイル回線に接続できないため課金トラブルや不適切サイトへのアクセスを防ぐ効果もあります。
Wi-Fiモデルの活用例
Wi-Fiモデルは、以下のような用途で広く活用されています:
- オンライン学習(Zoom、Google Classroom、スタディサプリなど)
- 自宅での動画視聴(YouTube、Netflix、Amazon Prime Video)
- クラウドメモアプリ(GoodNotes、OneNote、Evernoteなど)での手書きノート
- デジタル読書端末(Kindle、マンガアプリ)としての活用
- 据え置きスタイルでのサブモニターやテレビとの連携(AirPlayなど)
Wi-Fiモデルを選ぶ際の注意点
Wi-Fiモデルを選ぶ際には、以下のポイントに注意が必要です:
- GPS非搭載:ナビ用途や正確な位置情報が必要なアプリでは不利
- Wi-Fi環境必須:Wi-Fiがない場所ではネット接続できない
- eSIMやSIMカード非対応:後から通信契約を追加することはできない
これらを踏まえ、モバイル環境での利用が頻繁な場合や車載用としてナビ代わりに使用したい場合は、セルラーモデルを選択した方が利便性は高まります。
iPad各世代におけるWi-Fiモデルの位置づけ
iPadは世代ごとに複数のモデルが用意されており、以下のようにWi-Fiモデルはすべてのシリーズで提供されています:
- 無印iPad(第5世代~第10世代)
- iPad mini(第4世代~第6世代)
- iPad Air(第3世代以降)
- iPad Pro(9.7インチ~最新のM4チップ搭載モデル)
各モデルで基本機能に差はなく、通信方式やGPSの有無が異なるだけです。ストレージ容量と本体価格も通信方式によって異なります。
まとめ:Wi-Fiモデルは「固定利用」がメインのユーザーに最適
iPadのWi-Fiモデルは、通信コストを抑えつつ、Wi-Fi環境下での利用に特化したモデルです。持ち運びが前提ではなく、自宅や学校など決まった場所での利用が多い方にとっては非常にコストパフォーマンスの高い選択肢となります。
一方で、移動中でも常にネット接続が必要なビジネス用途やナビ機能が重要なケースでは、セルラーモデルのほうが適しているでしょう。
ご自身の利用シーンや生活スタイルに合わせて、最適なiPadモデルを選択することが大切です。

