iPadの全画面表示とは?定義と活用シーン
「iPadで全画面表示にしたい」という要望は、Webブラウジング中のコンテンツ閲覧、YouTubeなどの動画視聴、特定のアプリ使用時など、さまざまな場面で発生します。全画面表示とは、ナビゲーションバーやタブ、マルチタスクUIを排除し、画面いっぱいにコンテンツを表示する状態を指します。
iPadOSでは、アプリや状況に応じて異なる方法で全画面表示に切り替える必要があります。本記事では、目的別に全画面表示を実現する具体的な方法を解説します。
SafariでWebページを全画面表示にする方法
1. ツールバーを非表示にする
Safariでは、ページをスクロールすることで自動的に上部のアドレスバーやタブバーが非表示になります。
- 画面を下方向にスクロールすると、自動的に全画面モードに近い表示になる
- 再度上方向にスワイプするとツールバーが再表示される
2. 「デスクトップ用Webサイト」への切り替え
一部サイトではモバイル表示が制限付きとなるため、以下の手順でデスクトップ表示に切り替えることで、画面の有効活用が可能になります。
- Safariのアドレスバー左の「AA」アイコンをタップ
- 「デスクトップ用Webサイトを表示」を選択
3. Webアプリとしてホーム画面に追加
対応サイトの場合、PWA(プログレッシブウェブアプリ)形式でインストールすることで、ブラウザUIを排除した全画面表示が可能になります。
- Safariで対象サイトを開く
- 共有ボタンをタップし、「ホーム画面に追加」を選択
- ホームアイコンから起動すると、全画面で開く場合がある(サイトによる)
動画を全画面で再生する方法(YouTubeなど)
YouTubeアプリの場合
- 動画再生中に右下の「全画面アイコン」をタップ
- 端末を横向きに回転すると、自動的に全画面に切り替わる
- 回転ロックがオンになっていると切り替わらないため注意
Safari経由でYouTubeを見る場合
- 再生中の動画右下にある「全画面アイコン」をタップ
- 広告やページ構成によっては反応しないことがあるため、アプリの利用が推奨される
Split ViewやSlide Overの解除による全画面化
iPadではマルチタスク機能によって画面が分割されている場合、全画面での表示が制限されます。
解除手順:
- 上部の「…」(3点メニュー)をタップ
- 「全画面表示」アイコンを選択
- または、Slide Over表示のアプリを画面外へスワイプして閉じる
Split Viewが無効化されることで、アプリがフルスクリーン表示に戻ります。
アプリでの全画面表示方法(例:写真、PDFビューア)
写真アプリ
- 写真をタップして開いた状態で画面をタップするとUIが非表示になる
- もう一度タップするとツールバーが再表示
PDFビューア(例:GoodNotes, PDF Expert)
- 全画面ボタンやジェスチャー操作でUIを隠せる機能が搭載されている
- 閲覧に集中したい場合は「閲覧モード」や「プレゼンテーションモード」などを活用
外部ディスプレイ使用時の全画面表示
iPadOS 16以降、M1チップ搭載iPadでは「Stage Manager」によって外部モニターに拡張表示が可能です。ただし、以下の条件が満たされていない場合、全画面表示に制限があります。
対応条件
- 対応機種:iPad Pro(M1以降)、iPad Air(第5世代以降)
- 「設定」→「ディスプレイと明るさ」→「外部ディスプレイ」を確認
注意点
- ミラーリングでは画面比率が崩れる場合がある
- 拡張ディスプレイの画面は自動で全画面にはならない
アクセシビリティ設定との関係
「ズーム」「表示とテキストサイズ」などのアクセシビリティ機能が有効な場合、UIが重なって全画面にならないことがあります。
対処法
- 「設定」→「アクセシビリティ」→「ズーム」をオフにする
- 「表示とテキストサイズ」で不要な補助表示を無効化
まとめ
iPadで全画面表示にする方法は、利用しているアプリや使用状況(動画再生・Web閲覧・マルチタスクなど)によって異なります。基本的なスクロール操作から、Split View解除、動画プレイヤーの全画面切り替え、アクセシビリティ設定の確認まで、各状況に応じた操作を行うことで、画面全体を最大限に活用できます。
特に業務用途やプレゼンテーションでiPadを使用する場合は、アプリごとのUI制御に慣れておくことで、操作効率が大きく向上します。

